ゼブラシェーディングでは、面の曲率を確認できます。ゼブラの線が途切れて隣り合う面とずれている場合には、位置だけが連続している状態、すなわち0であることが分かりますし、ゼブラの縞の線がつながってはいるが、折れ曲がっているのであればG1連続、滑らかにつながっていればG2連続であることが分かります(図16、17、18)。
また、図17のように似たような形状であったとしても、ゼブラでハイライトを掛けるとよく分かりますし、環境を映り込ませれば、G2で比較的滑らかに変わっているものが、G1などではかなり明確に不連続さが分かる場合があります。時々、似たような形状なのにスムーズさを感じたり感じなかったりするのは、「私たちの目や感覚がこの違いをとらえているから」ということが言えるのではないでしょうか。
CADにもよりますが、スケッチでは端点にG2連続による拘束条件が付けられます。それによって、制御点の動きが制限できるので、条件を崩さずに曲率をコントロールできることがあります(図19)。
また、制御点の位置は変えずに、制御点におけるウェイトを変更することで、やはり曲率の制御をすることが可能な場合もあります(図20、21)。
ということで、今回はこれくらいにしておこうと思います。
「滑らか」と一口で言ってもいろいろとあるだけです。そして、CADにもよりますが、その滑らか度合いを確認したり、あるレベルで制御することも可能だったりします。ただ、やたらと高い連続性を作り込んでも、それが必ずしも有益とはいえません。作り込みの手間やデータの重さにも効いてきます。意匠面だからG2連続まで気を使う場合がある一方で、例えば機械内部の部品は、その形状で機能することが大事であって、特に気を使わないということもあります。
要するに、「何事もそのレベルに応じた適切さが大事」ということです。
今回はこちらで失礼いたします。ではでは。
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