動く仮想設備で動作検証 3Dシミュレーションツール発売メカ設計ニュース

ラティス・テクノロジーは、3Dシミュレーションツール「XVL動的シミュレーション」を発売した。設計段階で動的な干渉チェックやタイミング検証ができ、スムーズな設備立ち上げと工期短縮を支援する。

» 2025年07月11日 07時00分 公開
[MONOist]

 ラティス・テクノロジーは2025年6月23日、3Dシミュレーションツール「XVL動的シミュレーション」(以下、XDS)を発売した。設計段階で動的な干渉チェックやタイミング検証ができ、スムーズな設備立ち上げと工期短縮を支援する。価格は1ライセンス380万円(税別)となる。

設備、作業者、製品の動きを1サイクル単位で3Dで可視化 設備、作業者、製品の動きを1サイクル単位で3Dで可視化[クリックで拡大] 出所:ラティス・テクノロジー

 XDSは、「XVL Studio Pro」「XVL Studio Hybrid」のオプションとして動作する。設備開発の課題を仮想設備で可視化、検証し、立ち上げ遅れや手戻りを未然に防止する。

 設計段階で動的な衝突を検出し、スムーズな立ち上げを支援する。1サイクル単位で設備、製品、作業者の動きを再現でき、時間軸に沿って干渉チェックをするため、据え付け後に判明しがちだった動的な衝突を、設計の初期段階で発見できる。

リンク機構も簡単定義 リンク機構も簡単定義[クリックで拡大] 出所:ラティス・テクノロジー

 また、直感的に操作できるガントチャートUIを採用。一元的に、複数設備の動作タイミングを定義、管理できる。定義した動作はXVL Studio上で再生し、視覚的に工程全体の動きを確認できるため、関係者間での認識のズレを防ぎ、スムーズな合意形成につながる。

設備動作定義もガントチャートで直観的に操作 設備動作定義もガントチャートで直観的に操作[クリックで拡大] 出所:ラティス・テクノロジー

 「XVL Studio VRオプション」、ヒューマンモデルと連携することで、仮想空間での作業性、安全性評価にも対応。据え付け前に作業者視点で動作確認できるため、設備導入後の手戻りリスクを低減する。さらに、3DのヒューマンモデルにVR(仮想現実)中の姿勢データを転写した分析など、教育や安全検証の用途にも活用できる。

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