チェコのデザイナーが1年半かけて製作した「Flying Bike(空飛ぶ自転車)」が飛行に成功した。同自転車は仏ダッソー・システムズの3次元プラットフォームを活用して製作されたものだという。
チェコのデザイナーが製作した「Flying Bike(空飛ぶ自転車)」が2013年6月12日、チェコのプラハで飛行実験に成功した。同自転車は、仏ダッソー・システムズ(以下、ダッソー)の最新の3次元(3D)ソフトウェア技術を活用して制作したもの。
今回のプロジェクトはダッソーのパートナーであるチェコのTechnodatのTechnodat、チェコの自転車メーカーDuratec、チェコの設計企業Evektorの3社によるプロジェクトチームで行われた。プロジェクトリーダーを務めたのは、Technodatのアレス・コビリク(Ales Kobylik)氏をリーダーである。
「空飛ぶ自転車」は、自転車の前後左右に4つのプロペラ部が設置されており、そのプロペラがモーターによって回転することで飛翔する。6つの回転翼を持つ「マルチコプター」の原理が採用されており、前後のプロペラ部には、プロペラとモーターが2個ずつ搭載されている。大きさは長さ約3.8m、幅2.5m、高さ1.2mで、重さは95kg。飛行時間は約5分で、最高速度は50km/時まで出せるという。
同自転車の開発は1年半前に開始。同プロジェクトでは、ダッソーの「3Dエクスペリエンス・プラットフォーム」(ダッソーが提唱する3次元データを基軸としたプラットフォーム。共通基盤化することで部署間などのコミュニケ―ションを容易にする)を活用。これにより、プロジェクト参加者は場所の制約を受けることなく、さまざまな場所からプロジェクトに参加することができた。また仮想空間上で自転車の設計、製造、シミュレーションを行うことにより、自由に試行錯誤ができたとしている。
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