ラティス・テクノロジーのタブレット端末向け3次元図面出力アプリがHTML5にも対応する。モノづくりの現場でもHTML5を使ったリッチで自由度の高いWebアプリケーションが使える日が近い?
ラティス・テクノロジーは「iXVL Publisher Ver.2.0」を7月27日から販売する。
iXVL Publisherは、3次元図面表現用のデータフォーマットであるXVLを使った図面を、専用閲覧ソフトウェア「iXVL Player」向けに発行するもの。主に設計部門から製造部門への作業指示などの場面で利用される。iXVL Publisher Ver. 2.0では、従来の機能に加えて、HTML5形式での出力が可能になっている。
ラティス・テクノロジーでは、当面は閲覧アプリケーションiXVL Playerでの閲覧を前提としているが、HTML5の動向を踏まえ、自社アプリケーション向け以外の出力形態への対応を進めたとしている。
HTML5は、現在、W3Cが標準化に向けて調整を進めているWebマークアップ言語。標準化勧告は2014年ごろとされているが、既に各種Webブラウザは仕様に盛り込まれる機能を想定した対応を進めている。
従来のHTML4で実現していた表現に加え、SVGやWebGLによる描画やマルチメディアコンテンツも表現できる。また、オフライン時の作業データなどもLocalStrage機能によって再接続時に同期できるようになる。現在は各種Webブラウザが独自に対応を進めている段階だが、将来的に標準化された場合は、特殊なアプリケーションなしでさまざまな機能を、端末に依存せずに実装できるようになる。
利用者側のメリットとしては、用途ごとの図面変換が不要になる点、閲覧アプリケーション開発が不要になる点、1つのWebコンテンツのみでさまざまな端末に対応できる点、開発コストが下がる点などが考えられる。
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