製造のデジタル化は新たな経済モデルを生むPLMニュース(1/2 ページ)

フランスDassault Systemes(ダッソー)日本法人であるダッソー・システムズは2015年11月6日、都内で会見を開催。ダッソーの社長兼最高経営責任者(CEO)であるベルナール・シャーレス氏が登壇し、デジタル化やIoTの進展など、製造業を取り巻く環境の変化と同社の取り組みについて説明した。

» 2015年11月10日 08時00分 公開
[陰山遼将MONOist]

 フランスDassault Systemes(以下、ダッソー)の日本法人であるダッソー・システムズは2015年11月6日、都内で会見を開催。ダッソーの社長兼最高経営責任者(CEO)であるベルナール・シャーレス(Bernard Charles)氏が登壇し、デジタル化やIoT(Internet of Things)の進展など、製造業を取り巻く環境の変化と同社の取り組みについて説明した。

ダッソー 社長兼CEOであるベルナール・シャーレス氏

 3D CADや3Dモデルデータの活用など、モノづくりのデジタル化は日々進展している。さらにこうした3Dのモデルデータの利用により、樹脂や金属粉末などの素材を積層して、従来は成形が難しかった複雑な形状や構造の製品をより簡単に製造できるアディティブ・マニュファクチャリング(積層造形技術)など、新たな製造・素材技術の利用も進みはじめている。

 シャーレス氏はこうした技術の発展がモノづくりの設計手法にも影響を与え始めている例を紹介。ダッソーの設計ツールでは、その部品に求められる性能と使用する素材に応じて、自動で最適な部品形状を構築する機能を備えているという。「コンピュータが設計者が考えられない最適な形状を作りだす、自動化された設計の世界がやってくる」(シャーレス氏)。

デジタル化の波は製造分野にも

 このようにモノづくりにおけるデジタル化の波は、まず設計開発などの上流工程への影響がさけばれてきた。ダッソーも「CATIA」や「SolidWorks」など設計ツールの拡充に注力してきた。しかしシャーレス氏は「こうしたデジタル化の流れは、もちろん製造領域にも大きな影響を与える。そしてダッソーは設計だけでなく、製造分野のデジタル化ソリューションにも注力してきた」と語る。

 それを代表するのが製造実行管理システム(MES)を提供する米Aprisoや、オペレーション・プランニング・ソフトウェアを提供する蘭Quintiqの買収だ。これらのサービスはダッソーの「DELMIA」ブランドに統合されている。

ダッソーが買収してきた製造分野の企業(クリックで拡大)出典:ダッソー
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