ダッソーは、製造実行管理システムなどを展開するアプリソを2億500万ドルで買収する。設計から製造、物流まで総合的な製品プロセスの可視化と管理を実現する。
仏ダッソー・システムズ(以下、ダッソー)は2013年5月29日(現地時間)、ソフトウェアベンダーの米アプリソを、約2億500万ドルで買収することを発表した。アプリソは製造実行管理システム(MES)など製造関連ソフトウェアをグローバルで提供しており、ダッソーのポートフォリオに組み込むことで、設計や製造、製品供給までの可視化や管理を一貫したソリューションとして提供できるようになる。
アプリソは、グローバルの製造オペレーション管理ソフトウェアを各種提供しており同社の「FlexNet」シリーズは多くのユーザー企業に導入。英ブリティッシュ・アメリカン・タバコやカナダのボンバルディア、米ゼネラル・モーターズなど、グローバルに展開する顧客企業を抱えている。
ダッソーは、アプリソの買収により、消費財、パッケージ製品、ハイテク、医療機器・医薬品、自動車、航空宇宙、産業機械など、従来の顧客基盤をさらに拡大していく方針だ。アプリソのソリューションはダッソーの「DELMIA」に統合。統合により、グローバルに展開する製造ネットワークの同期化、リアルタイムな可視化を実現し、工場やサプライヤーのビジネスプロセスの管理が可能になるという。
ダッソーとアプリソは現在、最終契約に向けて交渉しており、買収の完了は、2013年7月の見込みだとしている。
世界市場を見据えたモノづくりを推進するには、エンジニアリングチェーン改革が必須。世界同時開発を実現するモノづくり方法論の解説記事を「グローバル設計・開発」コーナーに集約しています。併せてご参照ください。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.