ニデックは創業者の永守重信氏が名誉会長職を辞任することを発表した。
ニデックは2026年2月26日、創業者の永守重信氏が名誉会長職を辞任することを発表した。
永守氏はニデックの一連の会計不正に対する責任を取り、2025年12月19日に代表取締役 取締役 グローバルグループ代表から名誉会長(非常勤)へと退いているが、今回でニデックから完全に離れることになる。
辞任について永守氏は、以下のコメントを発表している。
ニデックが、東京証券取引所から「特別注意銘柄指定」を受けてから、約4カ月がたちます。そして、間もなく、「第三者委員会報告」が取りまとめられると聞いています。まさにこれからが、ニデック再生の正念場であり、剣ヶ峰です。
私は、昨年12月19日に、代表取締役をはじめニデックの経営に携わる役職を既に全て辞していますが、ニデックを再び輝く企業集団へと再生させるために自らができることは何でもするとの強い覚悟から、本日をもって、名誉会長の職をも辞することとし、もって、名実ともにニデックから完全に身を引くことを決断しました。
私は今、50年に及ぶ経営の責務に自ら終止符を打ちます。振り返れば、若き日に京都の自宅で仲間3人とともにこの会社を創業した1973年のあの時以来、私の胸に宿っていたのは、ただ一つ。この会社を通じて、社員と共に、社会に貢献し、世界に比肩する価値を創造するという熱い思いでした。それこそが「私の夢」であり、そのために、社員とともに、努力と我慢を幾重にも積み重ねて、会社を確と育てて参りました。その歩みこそ、私の人生そのものでもあります。
いま、ニデックの不正経理の疑義を巡って世の中を大変お騒がせしていますが、この点、改めておわび申し上げます。私にとってこれはまさに慚愧(ざんき)の至りであり、もって、この際、潔く自ら身を引くことを決意しました。ただし、私がここで為さんとしていることは、単に身を引くということではありません。ニデックが真に再生し、再び誇りを取り戻すためには、これまで会社を引っ張ってきた私自身が潔く道を譲り率先してその範を示すことこそが、未来に対する最後にして最大の責務であると確信したのです。私が静かに去ることで生まれるこの空白は、ニデックの次世代を担う者たちが新しい歴史を縦横無尽に描き始めるための「白いキャンバス」になるのです。
改めて申し上げます。ニデックが再び輝きを取り戻し、社会の公器として、社会に真に必要とされ信頼される存在として再起すること。それこそが、私の残した唯一の祈りです。
これまで私は、自らの良心に照らし、自分の人生の全てをかけて、私としての社会的責務を全うしようと努めてまいりましたが、いまこそ、まさに潮時です。本日をもって、ニデックという私の物語は終わり、それに続いて、次世代がニデックの新しい物語を紡ぐ時代が始まります。まさに新生ニデックの幕開けですが、本日の決断が正しかったかどうかは、何よりもこれから再生をやり遂げる次世代の姿が証明してくれるはずです。改めて、次世代に対して、全幅の信頼をもって、ニデック再生のかじ取りの全てを託したいと思います。
本日をもって、「経営者としての私の物語」にピリオドが打たれますが、それは私にとって、「新たな私の物語」の出発点でもあります。私は、1944年生まれの81歳。この齢にして、「さらなる人生のステージ」に向かって、人材育成という「もう一つの私の夢」に本格的に挑戦していきたいと思います。
そして、ニデックのことですが、言うまでもなく、ニデックは永久に不滅です。後事を託した次世代の手でもって、いまの試練を完全に克服し、必ずや、「新生ニデック」として、誠実で信頼性ある真のグローバル企業へとよみがえっていく、私はそう確信しています。
ですから、ステイクホルダーの皆さん、新生ニデックを、これまで以上に愛し続けてください。これこそが、私からの最後のお願いでございます。
いよいよお別れの時です。我が愛するニデックに栄光あれ。
長い間、誠にありがとうございました。
ニデックの不正会計に関しては、2026年2月27日に第三者委員会の調査報告書受領についても発表されたが、営業秘密の保護や個人のプライバシーの保護などの観点から、部分的な非開示措置を行ったうえで、後日開示予定だとしている。
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