「Obbligato III/Electronic CAD Viewer」は、国内外の主要な電気系CADソフトのファイル形式に対応。プリント基板設計時の検図作業を効率化するという。独自の検索機能(クロスプローブ)、集計機能、簡易編集機能なども搭載している。
NECは2014年5月27日、PLMソリューション「Obbligato III」の新製品として、さまざまな電気系CADデータの検索・閲覧などに対応した「Obbligato III/Electronic CAD Viewer」の販売を開始すると発表した。
近年、電機・ハイテクや自動車業界では、国内外のODM企業の力を借りた水平分業による製品開発が加速しているという。しかし、使用するCADソフトがODM企業により異なるため、複数のCADソフトを導入する必要が生じていた。特にプリント基板設計では、部品の配置や配線の接続・経路などの詳細をPDFファイルで確認することが難しく、問題になることが多かったという。
Obbligato III/Electronic CAD Viewerは、NECがグループ内で導入しているツールを基に製品化したもの。米ケイデンス・デザイン・システムズ、米メンター・グラフィックス、図研など、国内外の主要な電気系CADソフトのファイル形式に対応。プリント基板設計時の検図作業を効率化するという。
また、プリント基板上の任意の領域を指定しての拡大/縮小、層・構成要素ごとの表示ON/OFFや表示色変更、反転・透過表示の機能、独自の検索機能(クロスプローブ)、集計機能、簡易編集機能などを搭載。CADデータをObbligato IIIを介して部門間で共有することで、プリント基板の設計から生産、保守までの各工程でスムーズな作業連携が可能となるとしている。
さらに、別売りのEMI抑制設計支援ツール「DEMITASNX(デミタスエヌエックス)」と連携することもできる。プリント基板動作時の電磁波ノイズを抑え、最適な部品配置・配線設計ができるとうたっている。
価格は10万円(税別)で、2014年5月30日から出荷を開始。今後3年間で50社以上への提供を目指す。
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