さて、このアップグレードされたヘッドを組み立てるには、3Dプリンタで作れる以外のパーツも必要です。これらのパーツの購入先は、Thingiverseのインストラクションの中にも書かれているのですが、残念ながら日本からの注文に対応していないものも多いようです。
ということで、必要なパーツは日本国内で調達することにしました。
具体的に必要なものは、圧縮コイルばね、軸受け、六角穴付皿ボルトなどになります。
具体的には、こんな感じです。
ところで、Thingiverseで指定しているものは、“アメリカのモノ”ということで「インチ・ポンド系」です。従って、必要なものは全て単位系を変換して考える必要があります。
修理だけでなく、部品の調達まで担当した石井さんによれば、一番苦労したのは指定のバネ定数に一番近いものを探すことだったようです。
これらの部品はどこから調達したかと言うと、部品通販サイトの「モノタロウ」です。その理由は、何と言っても必要な部品があちらこちらのショップを見て回らなくても、1カ所でそろうから。
発注してから、1週間程度で全ての部品がそろったので、早速組み立てを、ということでちょうど3D-GANが入居している秋葉原の2k540の定休日の水曜日に組み立てました。組み立てに要した時間は1時間もかかっていなかったでしょうか。
ということで、晴れて新しいエクストルーダーが組み上がりました!
で、実際に出力(造形)する時はドキドキで……、まずラフトが作られたら、「やったぁー!」。
さらに、ブツの造形ができたら、さらに「やったぁー!」。
一体、何をしているんでしょうねぇ……(笑)。
業務用の3Dプリンタの場合には、まず経験しないことですから(したら大変ですね)、ちょっとした体験です。つまるところ、パーソナル3Dプリンタの場合には、このあたりを楽しめることも重要ということでしょうか。
ただ。さすがに仕事で使う場合には、このような悠長なことはやっていられないでしょう……。
「安価な装置を業務でも使いたい」という場合には、「出力物の仕上がりが」とか言う以前に、高価な業務用装置と違って、メンテなどにも自分の時間が取られるということも十分に計算にいれた方がよいですね。
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