4個のNANDで構成される回路を基に、“タイムチャート”を作成します。回路の動作を順に追っていけば答えが導き出せるはずです。
前回の宿題【問題11】は、回路を基に「タイムチャート」を作成するという問題でした。
皆さん解けましたでしょうか?
解けた方も解けなかった方も答え合わせをして、次項の解説までぜひ読んでみてください。毎週コツコツ問題を解いて、デジタル回路の基礎知識を身に付けましょう。
それでは、解答を発表します!
「タイムチャート(Time Chart)」とは“デジタル回路の信号の変化を、時間を追って見るためのもの”です。
【問題11】は、4個のNANDで構成される回路のタイムチャートを作る問題です。まずは、この回路の動作を調べるところからはじめましょう(図1)。
NANDとは『1つでも“0”が入力されると結果が“1”になる』ものと考えれば、比較的簡単にNAND回路の動作を追うことができるはずです。以下に、その動作についてまとめます。
Aが“0”なので、G2の出力は“1”となります。
また、Bが“0”なので、G3の出力は“1”となります。
従って、G4には“0”が入力されません。そのため、Xは“0”になります。
Aが“0”なので、G2の出力は“1”となります。
G3の出力はBが“1”なので、G1の出力によります。G1の出力はAが“0”なので、“1”となります。つまり、“0”が入力されないG3の出力は“0”となります。
G4に“0”が入力されて、Xは“1”になります。
Aが“1”なので、G2の出力はG1の出力によります。
G1の出力はBが“0”なので“1”です。つまり、“0”が入力されないG2の出力は“0”となります。
G4に“0”が入力されて、Xは“1”になります。
Aが“1”なので、G2の出力はG1の出力によります。
また、Bも“1”なので、G3の出力はG1の出力によります。
G1の出力はA、Bともに“1”なので“0”です。つまり、G2、G3の出力は“1”になります。
G4に“0”が入力されないので、Xは“0”になります。
以上が今回の回路における動作です。この結果を基にタイムチャートを作成すると図2のようになります。
タイムチャートは、左から右に向かって時間が経過していきます。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.