三菱重工工作機械は、2016年11月17〜22日に東京ビッグサイトで開催される「JIMTOF2016」に出展する。三菱重工工作機械の出展は三菱重工業から分離独立してから初めてとなる。
三菱重工工作機械は、東京ビッグサイトで2016年11月17〜22日に開催される「第28回日本国際工作機械見本市(JIMTOF2016)」に出展する。三菱重工工作機械は2015年10月に三菱重工業から分離独立したため、JIMTOFへの出展は今回が初めてとなる。
初出展となる同社のテーマが「『ものづくり』の革新により新しい価値を創造」である。各種工作機械や精密切削工具他の新製品と共に、先端技術により、モノづくりの新たなカタチを提案していく。
特に注目のポイントとして訴えるのが、新開発のスーパースカイビング盤「MSS300」とスーパースカイビングカッターによる内歯車のデモ加工である。会場では建機用ギヤを想定した大モジュールワークの重切削デモ加工を実施する。スーパースカイビングシステムは2014年に三菱重工工作機械(当時は三菱重工業)が開発した樽形の多刃回転工具を活用した切削システムである。
その他では、大形高精度加工機の新製品「MVR−Fx」のライブ展示とサンプルワーク展示、微細レーザー加工機の新製品である深紫外レーザーを採用した「ABLASER−DUV」のデモ運転などを行う計画である。また、最近注目されているIoT(モノのインターネット)関連技術も積極的に採用した、機械とソフトの両面で最適加工システムを提案し、新しい価値の可能性をアピールする。
さらに、新コンセプトの3次元(3D)金属造形システム「デルタ・ワークス・コンセプト」のプロトタイプを出展する。同システムは、慶應義塾大学SFC研究所ソーシャルファブリケーションラボとの共同研究により、デルタフレーム構造とその制御技術について開発を進めてきたものである。
プロトタイプモデルは、幅約2m、高さ約2.3mの三角柱状の基本構造を有し、3カ所の柱を上下するアクチュエーターで支持されているレーザーヘッドが三次元に動くことで加工を行う。レーザーヘッドを他の機器と交換すれば、造形の他、溶接や加工といった用途に適用することも可能である。また、ベッドやコラムといった重量構造物がなく、軽量、コンパクトな構成なため、可搬性が高く、一般事務所や仮設現場などの多様な使用環境に対応できる。制御にはオープンソースを活用して、制御装置にも汎用CPUを使用。操作は全てWi-Fiで接続されたタブレット端末を通じて行い、クラウド上の3Dモデルをダウンロードしてタブレット端末で操作するだけで造形できる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.