三菱重工工作機械は、レーザー加工機事業の第1弾として開発した微細レーザー加工機「ABLASER」の初号機を、国内大手精密機器メーカーに納入した。今回の納入を契機に、欧米・アジア市場での拡販を強化する。
三菱重工工作機械は2016年7月7日、レーザー加工機事業の第1弾として開発した微細レーザー加工機「ABLASER(アブレーザー)」の初号機を、国内大手精密機器メーカーに納入したと発表した。
ABLASERは、パルス幅の短いパルスレーザー光を、精密なレンズやプリズムなどを組み合わせて自在に屈折/回転させる精密光学ヘッドを搭載。形状精度を高め、微細で高品質な加工を可能にした。
また、高いピーク出力で加工部分を蒸発/昇華させることで、加工面への熱影響を抑えることができる。これにより、穴あけ加工において、放電加工や従来のレーザー加工を上回る寸法精度と表面の滑らかさを確保した。円すい状穴や鼓状穴など、難しい加工にも対応できる。
初号機を導入した精密機器メーカーでは、高硬度材料や脆性材料の精密加工で活用され、切削加工では困難だった脆性材料の微細高精度加工が可能になったという。同社では、今回の導入を契機に、日本をはじめ欧米市場に対しても営業を強化する。
さらに、同社の小型精密加工機「μV1(マイクロヴイワン)」などと同機を組み合わせた半導体製造プロセスを提案し、半導体の生産基地となっている中国や韓国、台湾への拡販を進めるとしている。
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