令和8年熊本地震による工場への影響まとめ工場ニュース(1/4 ページ)

熊本県内を中心に令和8年熊本地震による工場への影響をまとめた。

» 2026年07月29日 21時30分 公開
[MONOist]

 2026年7月28日、熊本県熊本地方において最大震度7を観測した「令和8年熊本地震(以下、熊本地震)」が発生した。熊本県には半導体や自動車関係など製造業の工場が多数ある。同県内を中心に熊本地震による工場への影響をまとめた。

【7月30日5時情報更新】
JASM、三菱電機、ホンダの第1報の情報を追加した。
【7月30日19時情報更新】
京セラの第1報、東京エレクトロン、荏原製作所、ローツェ、堀場製作所、平田機工の第2報、SCREENホールディングス、三和化学研究所の第2報までの情報を追加した。
【7月31日12時情報更新】
フェローテック、YKK AP、フジパングループ本社の第1報、ルネサス エレクトロニクスの第2報の情報を追加した。
【7月31日19時半情報更新】
LIXIL、フェニテックセミコンダクターの第1報、ソニーセミコンダクタソリューションズの第2報、堀場製作所の第3報の情報を追加した。
【8月3日22時情報更新】
ローツェの第3報、アイシン、アーレスティ、日本製紙の第2報、大阪製鐵の第1〜2報の情報を追加した。
【8月4日3時情報更新】
三菱電機の第2報と第3報、ホンダの第2報、日産自動車の情報を追加した。
【8月4日16時情報更新】
マツダの第1報、テラプローブ、東海カーボン、YKK AP、ヤマックスの第2報、ルネサス エレクトロニクス、同仁化学研究所の第3報の情報を追加した。
【8月5日20時情報更新】
ホンダの第3報、フェローテックの第2報の情報を追加した。
【8月6日3時情報更新】
Astemoの第1報と第2報の情報を追加した。
【8月7日19時情報更新】
YKK APの第3報の情報を追加した。
【8月19日10時情報更新】
ホンダの第4報の情報を追加した。

半導体/ディスプレイパネル/電子部品

ルネサス エレクトロニクス

 ルネサス エレクトロニクスは7月29日、震源地の熊本県熊本地方付近に所在する川尻工場(熊本県熊本市)、錦工場(熊本県球磨郡錦町)の状況を発表した。

 従業員全員の安否確認を完了しており、人的被害はない。建屋/設備への影響については、同日朝よりクリーンルームでの確認を進めている。

 錦工場では一部天井パネルの落下や壁面のひび割れが確認されているが、空調と電力供給設備などの用役に問題はなく、クリーンルーム環境は維持されているという。川尻工場では壁面の亀裂や一部漏水が確認され、純水の供給を一時的に停止している。空調と電力供給設備に問題はなく、クリーンルーム環境は維持されているという。両工場の設備と仕掛品への影響、サプライチェーンへの影響は現在調査中である。

(7月30日発表の第2報)

 錦工場は、クリーンルーム環境の安全を確認した上で、7月29日夜より順次生産を再開した。川尻工場は、クリーンルーム内の初期安全確認を完了し、設備と仕掛品への影響評価を進めている。現在は生産再開に向けた準備を行っており、8月5日より順次生産を再開する予定だという。

(8月4日発表の第3報)

 川尻工場の生産再開計画を前倒しし、8月4日より生産を再開した。今後は、生産再開から約3週間をめどに、地震発生前の生産能力(生産着工ベース)への復帰を目指す。

ソニーセミコンダクタソリューションズ

 ソニーセミコンダクタソリューションズは7月29日、ソニーグループでCMOSイメージセンサーなどの半導体の設計/開発/製造を手掛けるソニーセミコンダクタマニュファクチャリングの熊本テクノロジーセンター(熊本県菊陽町)の状況を発表した。

 地震発生時に事業所内で勤務していた従業員に、人的被害は確認されていない。同センターでは地震発生直後から生産活動を停止しており、建屋とファシリティの被害状況について確認を進めているところである。一方で、ソニーセミコンダクタソリューションズの長崎(長崎県諫早市)、大分(大分県大分市/国東市)、鹿児島(鹿児島県霧島市)の各生産拠点においては、建屋とファシリティに大きな被害はなかった。

(7月31日発表の第2報)

 地震の影響により生産活動を一時停止していた熊本テクノロジーセンターは、8月4日より段階的に操業を再開する予定である。なお、8月中旬には地震発生前の稼働水準へ復旧する見込みだという。

テラプローブ

 テラプローブは7月29日、九州事業所(熊本県葦北郡)の状況を発表した。

 従業員、構内協力会社、顧客に人的被害はない。建屋やインフラへの影響も、現時点では確認されていないという。現在は従業員などの安全を確保した上で、生産設備や治工具の点検作業を行い、稼働再開に向けた準備を進めている。

 テラプローブは、台湾の半導体後工程企業パワーテックのグループ企業であり、半導体の動作確認や検査を手掛ける。

(7月31日発表の第2報)

 九州事業所において、7月31日より一部生産設備の稼働を再開した。

JASM(Japan Advanced Semiconductor Manufacturing)

 台湾のファウンドリー大手TSMCは7月29日、X(旧Twitter)により、同社傘下のJASM(熊本県菊陽町)の状況を発表した。

 JASMは地震発生後、従業員の安全を最優先とする社内所定の手順に従って、安全予防措置などを直ちに発動した。工場にいた従業員を即時に退避させ、従業員全員の安全を確認している。JASM敷地内の建屋では、地震後の建物構造健全性調査が完了しており、構造上の安全性が確認された。

 工場では、水や電力の供給システムおよび安全システムが正常に稼働している。製造装置に関わる検査や調整作業を継続的に進めているところだが、地震の揺れが比較的大きかったため、装置の調整作業に一定の時間を要することが予想されるという。

 一方、工場内の点検を踏まえて、TSMCがJASMを支援するリソースを割り当て、原材料の供給についても問題が生じていないことが確認された。また、現在建設中の第2工場の工事現場は地震影響を受けておらず、安全を確認した上で7月29日から工事を再開したとしている。

三菱電機

 三菱電機は7月29日、同社の半導体・デバイス事業が熊本地区に展開するパワーデバイス製作所(熊本県合志市)の状況を発表した。

 従業員全員の安否を確認しており、人的被害は発生していないが、安全確認のため操業を停止している。現時点では建屋に大きな損傷は確認されていないものの、設備および生産への影響については引き続き確認を進めているところだ。

 同社は従業員および関係者の安全を最優先に、順次生産再開に向けて復旧作業を進めていくとしている。

(7月30日発表の第2報)

 建屋に大きな損傷は確認されておらず、クリーンルームの稼働を再開した。また、設備の点検および立ち上げ作業を進めており、設備立ち上げが完了した工程から順次、7月30日午後から操業を再開している。

(8月3日発表の第3報)

 設備立ち上げが完了したラインにおいて生産を再開し、全面復旧に向け段階的に操業を拡大している。現時点で、設備復旧は順調に進捗しており、8月中をめどにおおむね通常の操業体制への移行を目指しているという。

京セラ

 京セラは7月29日、九州地域に所在するグループ会社の各拠点の状況を発表した。

 従業員の負傷など人的被害に関する報告はない。現時点において、鹿児島川内工場(鹿児島県薩摩川内市)と鹿児島霧島工場の国分ブロック(鹿児島県霧島市)では生産に重大な影響を与える被害はなく、安全確認に伴い一部の生産設備で点検を実施している箇所を除き、おおむね通常稼働しているという。

 鹿児島川内工場ではファインセラミック部品や半導体用セラミックパッケージ、半導体用有機パッケージ、セラミックナイフなどを生産している。

フェニテックセミコンダクター

 フェニテックセミコンダクターは7月28日、半導体チップ製造などを行う鹿児島工場(鹿児島県姶良郡)の状況を発表した。地震の影響により同工場の生産ラインは一時操業を停止していたが、従業員の安全は確認されており人的被害はないという。

(7月29日発表の第2報)

 鹿児島工場におけるクリーンルームの安全確認を完了し、生産設備の点検作業を行った上で、全面的な生産再開を果たした。

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