クラボウは、ケーブルやワイヤのような柔軟な線状物の形を高速認識できる3Dビジョンセンサー「KURASENSE」の新モデル「Kurasense-C300FX」を発売した。
クラボウは2025年5月22日、ケーブルやワイヤのような柔軟な線状物の形を高速認識できる3Dビジョンセンサー「KURASENSE(クラセンス)」の新モデル「Kurasense-C300FX」を発売したと発表した。価格は320万円(税別)。販売目標数は、2027年度に100台とする。
ヘッド部1台、コントローラー1台、ACアダプター、キャリブレーション用マーカーで構成され、センサーヘッドの突起部を除いたサイズは約130×131×40mm、ケーブルを除いた重さは約1.0kg。コントローラーのサイズは、突起部を除いて約250×128×63mmだ。
複数のレーザーを照射することで線状物の認識技術を引き上げ、束になっている複数本の線状物から、特定の1本の把持位置を正確に認識できるようになった。線状物に加えて、コネクターや小さな部品の認識性能にも優れ、国内外のほぼ全てのメーカーのロボットへの取り付けに対応できる。
KURASENSEは、2020年4月の発売以降、電子部品の組み立て、医療機器の製造、ワイヤハーネスの製造、装置へのワイヤハーネスの組み付け、基板や部品へのはんだ付けなど、自動化が困難だった工程に導入されてきた。同社は製造現場で自動化を進める中で、ケーブルのコネクター挿入やはんだ付けの際に「束になった線状物から特定の1本の把持位置を正確に認識する技術」の重要性を認識。C300FXの開発に着手したという。
今後、自動車や電子デバイスの製造現場において、ワイヤハーネスの製造、はんだ付け作業などの自動化に活用できると見込んでいる。
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