ABBが新たに設計した大型同期モーターがエネルギー効率99.13%を達成し、世界記録を更新した。インドの製鉄所向けに製造されたもので、出力は56MW。これまでの世界記録は、ABBが2017年に記録した99.05%だった。
ABBは2025年5月28日、新たに設計した大型同期モーターがエネルギー効率99.13%を達成し、世界記録を更新したと発表した。これまでの世界記録は、同社が2017年に記録した99.05%だった。
この大型同期モーターは、業界標準の性能基準を上回る機器を提供する「Top Industrial Efficiency」プロジェクトの一環で開発された。標準設計のモーターはエネルギー効率98.64%だが、同プロジェクトで開発した99.13%のモーターを使用すれば、25年間で約61GWhのエネルギーと590万ドルの電力コストを節約できるという。世界最大の洋上風力発電所の4日間のピーク出力に相当し、CO2排出量に換算すると4万5000トンを削減できることになる。
インドの製鉄所向けに製造されたもので、出力は56MWとなる。空気を液化して酸素と窒素を分離し、製鋼工程に高純度のガスを供給する空気分離装置(ASU)を動かすために使用される。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.