自宅やオフィスに必ず存在するスイッチやコンセント。それら配線器具の国内シェア8割を誇るパナソニック エレクトリックワークス社 津工場のモノづくりに迫る。
自宅やオフィスなど、電気を使用する場所には必ず存在するコンセントやスイッチ。これら配線器具は、われわれの生活になくなてはならない製品となっている。その配線器具において、パナソニック エレクトリックワークス社は国内シェア8割(同社調べ)を持つ。高い国内シェアを支える、パナソニック エレクトリックワークス社 津工場(三重県津市)の製造工程に迫った。
現在は幅広い製品群を抱えるパナソニックの祖業が、実は配線器具だ。パナソニックの創業者である松下幸之助氏が1918年に設立した松下電気器具製作所において、最初の製品となったのがアタッチメントプラグだった。
当時、日本の住宅には電灯が浸透し、その他の家電製品も普及し始めた頃だった。ただ、まだ住宅にコンセントがなく、電源は電灯ソケットから取っていた。アタッチメントプラグは電化製品のコードを電灯ソケットにつなぐための接続器具として誕生した。既に同様の製品は発売されていたが、松下電気器具製作所のアタッチメントプラグは、使用済み電球の口金を再利用するなどのコストダウンと使いやすさ、耐久性から人気を博したという。
ただ、それでは電灯を使う夜間は電化製品が使用できない。そこで1つのソケットで電灯と家電を同時に使える2灯用差し込みプラグ、2灯用クラスタを相次いで世に送り出し、アタッチメントプラグ以上のヒット商品となった。
これら配線器具の事業を受け継ぐパナソニック エレクトリックワークス社の津工場で2022年に開設したショールーム「Trust Factory TSU」には、当時のアタッチメントプラグが今も展示されている。また、アタッチメントプラグは今も屋台や漁船などで使われており、年間10万個ほど販売されているという。
津工場は1943年に航空機部品を作る松下航空工業として開設され、現在では約10万m2の敷地に約1800人が働いている。24時間体制でスイッチ、コンセントなどを年間8000万個生産している。
商品作りに携わる部門が商品開発の初期段階から緊密に連携することで、互いのミスコミュニケーションによるロスを防ぎ、商品の品質向上、開発期間の短縮を図る五設一体思想に基づき、金型の製造から部品の成形、組み立てまで一貫生産体制を敷いている。
組み立てや検査に使う生産設備も内製しており、万が一のトラブル時は迅速な復旧が可能になっている。デザイン性や機能性を追求した製品の開発や、予兆管理による品質管理の強化やさらなる自動化などの製造革新や新たな生産技術の開発に取り組んでいる。
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