配線器具を製造する4階建ての棟では、1階で電気を通す金属部品の加工、4階でプラスチック部品の成形をしており、完成した部品は1〜4階までつながる自動ラックで搬送している。そして2、3階で自社開発の組み立て機による組み立て、検査までが行われている。
金属部品は刃受けばねや端子など180種類を製造。順送プレスは0.04秒に1個という高速生産が可能だ。連結端子構造の重要部品となる錠ばねは、毎分1400個の成形が可能なマルチフォーミング機を活用して高精度かつ複雑な曲げ加工を実現している。また、カメラによる画像検査システムや、良品だけをふるいにかける選別技術を用いて、高い品質要求に応えている。無人化率は50〜60%を達成しているという。
プラスチック部品はボディーやカバーなどは圧縮成形、細かな部品は射出成形によって200種近くの部品が年間4億8000万個作られている。熱可塑性樹脂の射出成形では、樹脂が流れ込む経路となるランナーも生成されるが、津工場では粉砕するなどしてランナーの9割を再利用することで廃プラスチックの削減に努めている。圧縮成形では、部品形状を工夫することで自動バリ取りを実現している。また、完成した製品はAGVとエレベーター連携を使った搬送によって自動化している。
組み立てにおいては、ロット数の多い製品は自動組み立て、新製品やロット数の少ない製品は手動組み立てを行っている。内製した自動組み立て機では、最速1個当たり0.7秒(ワイドスイッチ)という高速組み立てが可能となっている。近年は双腕ロボットとリニア搬送装置を組み合わせた組み立て機も導入している。自動機で完成した製品は、上部に付けられた専用のレールを通って検査、包装工程に送られる。
欠けや割れ、ひび、異物などの外観上の異常を検知する外観検査装置も内製した。0.7秒で6面全てを検査し、全数検査している。閾値は厳しく設定してあり、良品でも不良判定が出ることがある。それらは再検査に回され、認定を取得している検査員が目視検査する。検査後は、内装箱、外装箱に自動梱包され、出荷を待つことになる。
パナソニック エレクトリックワークス社では海外事業を強化しており、インド、ベトナム、トルコを重点3カ国に定めて日本同様の高いシェアを目指している。配線器具の地産地消を掲げて各地に生産拠点も設けているが、津工場は今もマザー工場として生産技術の展開や人材の育成を担っている。
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