13軸制御の極細線用コイリングマシン販売開始、医療用ガイドワイヤも成形FAニュース

アマダプレスシステムは、13軸制御を備え、極小コイルを高速かつ高精度に加工する極細線用2ポイントコイリングマシン「WH-2A」を販売開始した。押しばねの成形に対応し、テーパー形状などの特殊な押しばねも加工できる。

» 2025年06月25日 13時00分 公開
[MONOist]

 アマダプレスシステムは2025年6月3日、13軸制御を備え、極小コイルを高速かつ高精度に加工する極細線用2ポイントコイリングマシン「WH-2A」の販売開始を発表した。価格は1200万円(税別)。年間販売目標は12台とする。

キャプション 極細線用2ポイントコイリングマシン「WH-2A」[クリックで拡大] 出所:アマダプレスシステム

 押しばねの成形に対応し、テーパー形状などの変形押しばねも加工できる。高精度が求められる医療用ガイドワイヤの成形にも利用可能。ガイドワイヤ成形に必要な周辺機器も、オプションで提供する。

 WH-2Aは、フィード、カット、ウェッジピッチ、プッシュピッチ、ポイント2軸、補助ポイント2軸、初張力2軸、フィード圧2軸、アーバ前後の13軸制御を標準搭載。4軸の2ポイントコイリング機構と2軸の初張力機構により、コイル外径や初張力を精密に制御する。画像計測システム「ZN-1」を標準装備し、カメラセンサーで自由長やコイル外径を測定して、ばねの加工状態を表やグラフで確認。各軸を簡単に修正できる。

 ロータリーカットとストレートカット、ウェッジピッチは偏心移動だけで切り替えられ、右巻きや左巻きもプログラム変更だけで対応できる。スライドの着脱などの手間のかかる作業が不要になり、段取りにかかる時間を短縮できる。

 また、独自開発したばね成形機専用プログラム「MNO2」を搭載。プログラム作成を簡略化し、プログラムの流れや各軸の動き、入出力、ジャンプ項目などを一目で確認できるようにした。ナビシステム機能とタッチパネル操作により、使いやすさの向上を図っている。IoT(モノのインターネット)技術により、装置の稼働状況をスマホやPCで監視可能。予防保全機能を備え、適切な時期にメンテナンスできる。

 WH-2Aは13軸を搭載しながらも、5軸制御のコイリングマシン「SF-1A」と同程度のサイズで、限られたスペースでも設置可能。オプションの小型自動線台「MK-1」を搭載する際もマシン後部に取り付けできるため、設置面積を抑えられる。

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