横河電機とイワキは、IIoTアーキテクチャを活用したポンプ遠隔監視サービスの概念実証を開始し、同サービスの市場価値の検証と実際のサービスメニューの検討を行う。
横河電機は2017年9月28日、イワキと連携して、IIoT(産業用モノのインターネット)アーキテクチャを活用したポンプ遠隔監視サービスの概念実証を開始し、同サービスの市場価値の検証と実際のサービスメニューの検討を行うと発表した。
概念実証を実施するのは、イワキ製マグネットポンプの稼働状況を遠隔監視するサービスだ。化学プラントの化学薬液移送や食品プラントの液体輸送などで活用される「ポンププロテクターDRN」で収集したポンプの電流値、ポンプ運転時に変化する吐出圧力や流量、移送液温度などのデータやタンクの渇水の情報を、横河電機が開発中のIIoTアーキテクチャのクラウド基盤上で収集。これにより、プラントの敷地外からでもデータにアクセスできるようになる。
複数のポンプの稼働状況を遠隔で監視できるため、現場担当者が本社の関係者と連携して予防保全業務を行うなど、より総合的な判断対策を講じることができる。また、警報値を設定することでポンプの異常時にメールなどで通知でき、メンテナンスなど迅速に対応できる。ポンプメーカーが同サービスを自社のメンテナンスサービスに応用することも可能だ。
横河電機が開発するIIoTアーキテクチャは、センサーからLPWANなどの無線通信や、アナログおよびデジタル通信インターフェスを通じてIoTゲートウェイにデータを収容し、ゲートウェイから携帯電話回線網や固定回線網を介してクラウドにアクセスする。ユーザーは、機器の自動登録からデータ転送、リモート制御、アラーム通知などを一貫して利用できる。
今回、実証実験を行ったサービスは、ポンププロテクターDRNを介して、イワキ製以外のポンプにも適用可能になる予定だ。
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