パナソニック コネクトは、アークの追従性を向上させ、スパッタ発生量を現行サイリスタ機との比較で最大81%低減した、フルデジタルCO2/MAG溶接機「YD-350NR1」を発売した。
パナソニック コネクトは2025年12月12日、アークの追従性を向上させ、スパッタ発生量を現行サイリスタ機との比較で最大81%低減した、フルデジタルCO2/MAG溶接機「YD-350NR1」を発売した。
YD-350NR1は、マルチモードリアクトルで溶接電流波形を完全にソフトウェア制御することにより、CO2溶接でのアークの追従性をさらに高めている。低スパッタオプションを搭載した同機では、現行のサイリスタ機「YD-350KR2」と比較してスパッタ発生量を最大81%低減する。また、ウィービングや突き出し長さが変化した場合でも迅速にアークを安定させて、高品質な溶接ができる。
操作性や視認性も向上している。手袋でも操作しやすい物理ボタンは現行機を継承しつつ、新たに3.5インチのカラー液晶ディスプレイを搭載した。直感的なユーザーインタフェースで設定情報を分かりやすく表示する。
また、経験の浅い作業者向けに、溶接の推奨条件を自動選択する機能「溶接ナビ」を搭載。溶接継手などの情報がイラストで表示されるため、実際の作業内容を念頭に置きながら容易に設定できる。経験や専門知識を要する溶接パラメーター調整を、分かりやすく支援する「溶接コンシェルジュ」も備える。
省エネにも貢献する。インバーター制御技術により、現行機と比較してCO2の排出量を最大22%削減するほか、脱着可能な冷却ファンや取り外ししやすい天板、側板を採用することでメンテナンス性が向上している。
さらに、USBポートから溶接特性やソフトウェアを追加し、機能を拡張できるため、溶接機1台で新素材や新工法に対応する。
今後、統合溶接管理システム「iWNB for Welding Machines」への対応が予定されている。対応後は溶接機のデータを収集して分析し、生産性や品質の向上、トレーサビリティー強化に活用できるようになる。
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