Universal Robotsは、新型協働ロボット「UR8 Long」を発表した。1750mmのリーチ長と高精度な動作により、溶接やばら積みピッキング、検査など要求の厳しい工程にも対応する。
Universal Robotsは2025年9月9日、協働ロボットの新モデル「UR8 Long」を発表した。既に受注を開始しており、同年10月から出荷する。
UR8 Longは、既存機種の「UR20」と同じ1750mmのリーチを持ちながら、アーム質量がUR20より30%軽量でスリムな設計となっている。アームの軽量化と手首の小型化により、ガントリーやレールへの設置、天吊りにも適する。可搬重量は8kgで、溶接や部品ピッキング、検査など複雑な工程に対応できる。
操作面では、最新ソフトウェア「PolyScope 5」「PolyScope X」に対応する。また、モーション制御技術「MotionPlus」を組み合わせることで、リニア軸や回転ポジショナー、ターンテーブルと容易に連携できるため、動作の精度と滑らかさが向上する。さらに、フリードライブ機能を強化。ユーザーはアームを手で動かしながら、直感的に教示できる。
長いリーチと高精度で滑らかな動作制御を生かして、溶接分野での活用が期待される。従来の溶接ロボットよりも教示が容易で、手作業に比べて安定した品質を得られるため、溶接の直しが低減し、コストや工数を削減できる。
長いリーチ、小型のツールフランジ、高速な手首軸により、限られたスペースのセル構成に組み込みやすく、自動車や金属加工分野でのばら積みピッキング、検査用途にも適用できる。また、新関節構造がサイクルタイムを従来機比で最大30%高速化する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.