アマダは鍛圧機械の国際展示会「第8回 プレス・板金・フォーミング展(MF-TOKYO 2025)」において、ティーチング補正の工数などを削減する、ファイバーレーザー溶接マシンの新機能「i-Seam Tracking」を参考出展した。
製造業の人材不足や熟練技術者の引退を背景として、溶接工程の自動化のニーズが高まっている。一方で、ロボットを活用した自動化には、動作を教示するティーチングの手間がかかる。
こういった状況を踏まえて、アマダは鍛圧機械の国際展示会「第8回 プレス・板金・フォーミング展(MF-TOKYO 2025)」(2025年7月16〜19日、東京ビッグサイト)で、ティーチング補正の工数などを削減する、ファイバーレーザー溶接マシンの新機能「i-Seam Tracking」を参考出展した。
i-Seam Trackingは、溶接点の50mm先にラインレーザーを照射し、ワークに当たり変形したレーザーのプロファイル(輪郭情報)をカメラを通じて取り込み、解析することで継ぎ手の位置や理想の溶接点を推定する。
大型のワークでは、溶接中に熱ひずみが生じてワークが変形し、事前にティーチングした箇所と溶接点がずれてしまうケースがある。溶接点のずれを防ぐため、クランプでワークを複数箇所固定することも可能だが、その工数がかかってしまう。
i-Seam Trackingを使えばワークを固定する手間がかからず、ティーチングを修正する工数も削減できる。作業者は溶接時に始点を設定するだけだ。
アマダでは既に、ワークセッティング時の溶接位置のずれをAI(人工知能)の画像認識技術を応用して自動で補正する機能「AI-TAS」を提供している。ただ、AI-TASは溶接開始前の補正のため、溶接中に生じたひずみによるずれには対応できなかった。i-Seam Trackingは2026年度以降の市場投入を予定している。
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