省エネと高メンテナンス性を備えた汎用真空グリッパー、最大80%エア削減FAニュース

Schmalz(シュマルツ)は、省エネ性能と高い汎用性を備えた真空グリッパーの真空発生器一体型「FA-X」、真空発生器外付け型「FA-M」を発売した。多様なワークに対応し、最大80%のエア消費削減と高メンテナンス性を備える。

» 2025年12月03日 13時00分 公開
[MONOist]

 Schmalz(シュマルツ)は2025年11月5日、省エネ性能と汎用性を高めた真空グリッパーの真空発生器一体型「FA-X」、真空発生器外付け型「FA-M」を発売したと発表した。ワークに応じてパッドやスポンジの吸着面を選択できる。

(左)真空発生器一体型「FA-X」、(右)真空発生器外付け型「FA-M」[クリックで拡大] 出所:Schmalz

 FA-X、FA-Mは、段ボール、木材、樹脂成形品、薄鋼板など、通気性や形状のばらつきがあるワークでも安定して吸着できる構造を採用。新開発のエアセービング機能により、エジェクターの作動本数を制御して最大80%のエア消費量削減を可能とし、生産現場の省エネ要求に応える。

 グリッパー本体には落下防止弁を標準搭載し、隙間のあるワークや数量の異なるワークでも吸着が安定する。標準仕様に加え、制御用ソレノイドバルブ内蔵タイプ「FA-Xc」「FA-Mc」、高機能タイプ「FA-Xi」「FA-Mi」をそろえる。FA-Xi、FA-Miは、液晶ディスプレイやIO-Link通信によるデータ監視機能を備え、真空圧の異常変動の検知や予知保全に対応する。

 メンテナンス性も向上し、スポンジ部分は粘着残りしにくい独自シールを採用し、交換が容易となっている。工具を使わずに分解できるエジェクタユニットにより、ノズルの洗浄も簡便で、日常点検の工数削減につながる。ロボットへの取り付け自由度も高く、幅広い搬送工程に対応できる設計になっている。

 FA-X、FA-Mは、2025年12月3〜6日に東京ビッグサイトで開催される「2025国際ロボット展」のシュマルツブース(E4-31)で展示を予定している。会場では実機を用いた搬送デモを通じて、段ボールや木材などのピッキング性能を確認できる。

キャプション 真空グリッパー「FA-X」を使用した複数の紙箱の搬送[クリックで拡大] 出所:Schmalz
キャプション 真空グリッパー「FA-X」を使用した複雑な形状の木材の搬送[クリックで拡大] 出所:Schmalz

⇒その他の「FAニュース」の記事はこちら

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

特別協賛PR
スポンサーからのお知らせPR
Pickup ContentsPR
Special SitePR
あなたにおすすめの記事PR