真空を活用した吸着機器や手動搬送装置を手掛けるシュマルツ 日本法人の社長に就任した小野雅史氏に話を聞いた。
半導体製造をはじめとする先端技術から日常生活まで、さまざまな領域で活用されている“真空”。ドイツのシュマルツは、真空を活用した吸着機器や手動搬送装置を手掛けている企業だ。同社の日本法人では、2024年に小野雅史氏が社長に就任し、新たなスタートを切った。真空を使った自動化などについて話を小野氏に聞いた。
1910年の創業時、シュマルツの事業は剃刀の製造だった。その後、空港で使われるタラップ車や荷物用トレーラーなどの輸送機器を手掛け、さらに事業を転換して吸着機器などのビジネスに至っている。世界31カ国に拠点を持ち、約1800人の従業員を抱えるグローバル企業となった今も、創業者一族が経営している家族企業だ。
近年はM&Aでポートフォリオの拡大を図っている。
2023年にスウェーデンの手動搬送装置メーカーであるBinar Handlingやクリーンルーム向けの真空リフターなどを製造する英国のPalamaticの買収を発表。2024年には、米国のSoft Roboticsから、フィンガーグリッパー事業を買収した。
ソフトロボティクスがフィンガーグリッパー事業の中で展開していたmGripは、柔らかいゴムの指を空圧で開閉するハンドで、人の手のようにさまざまなワークを柔らかくつかむことができる。特に肉や魚など食品の搬送に適している。
日本には2002年に法人を設立。2017年に開設した横浜本社(横浜市都筑区)は、手動搬送装置をはじめとしたさまざまな吸着機器のテストが可能な「バキュラボ」やショールームも備えている。
バキュラボは横浜本社まで来られない遠隔地の顧客などを対象に、オンラインでバキュラボと顧客をつないでワークの吸着テストも行っている。ショールームには、500kg可搬のファナックの物流ロボット「M-410」もあり、重量物の搬送も試験できる。
その他にも、ファナックの小型ロボット「LR-Mate」などを置き、さまざまなテストに対応している。ロボットはさらに追加する予定だ。
次ページではシュマルツ 日本法人 代表取締役社長の小野雅史氏へのインタビューをお送りする。
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