横河電機は、フィールド無線規格のISA100 Wirelessに準拠したフィールド無線用振動計を発売した。プラントで使用する設備の振動を測定し、ISA100 Wirelessの無線通信で測定データを発信する。
横河電機は2016年10月7日、フィールド無線規格のISA100 Wirelessに準拠したフィールド無線用振動計を発売した。主に、石油・石油化学、化学、紙パルプ、薬品、鉄鋼などのプラントで使用するコンプレッサー、ポンプ、モーター、ファンなどの設備の振動を測定し、ISA100 Wirelessの無線通信で測定データを発信する。
同製品は、同社のフィールド無線用マルチファンクションモジュール「FN510」と圧電型加速度センサー「LN01」とで構成される。いずれも新開発の製品で、FN510は送受信部に、同社のフィールド無線用通信モジュール「FN110」を搭載した。振動の情報は、受信アンテナとゲートウェイを経由し、分散形制御システム(DCS)などの上位システムに伝達されるため、プラントのオペレータや保全員がリアルタイムで状況を把握できる。
データ更新周期は10秒〜3600秒の間で設定が可能で、データ更新周期1分の場合では、10年間電池交換が不要となる。測定周波数帯域は10Hz〜10kHz、測定可能範囲は加速度0〜300m/s2、速度0〜160mm/s。防爆と非防爆の2つのタイプから選択できる。
プラント設備においては、機器の振動の把握が異常の早期発見や故障予知に役立つ。近年では、フィールド無線システムの普及が進み、それと同時に低コストで簡単に設置可能な無線振動センサーの需要が高まっているという。
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