中国の自動車メーカーがドイツ参入を表明する中、ドイツ 首相のオラフ・ショルツ氏はかつての日本車や韓国車、現在は中国車が勢力を広げていることに触れ、各国の自動車づくりを評価しながら、ドイツの自動車大国としての国際競争力に自信を示したとNHKは報じています。また、ガソリンスタンド事業者にEV(電気自動車)用充電器を設置するよう求める法律の導入の意向も示したそうです。
プレスリリースなどを見ていると、やはりEVに関する発表が目立ちます。ラインアップを充実させるだけでなく、走行距離の長いモデルのアピールも多いように感じられます。
EVだけが目玉かと思いきや、日本経済新聞はドイツ自動車メーカーがPHEV(プラグインハイブリッド車)にも力を入れていると報じました。PHEVがブースの目立つ位置に置かれていること、PHEVの周りで人だかりが絶えないことなどは現場でなければ分かりませんね。欧州では2035年に向けたエンジン車の販売禁止が議論されてきましたが、合成燃料を使うエンジン車であれば販売が認められたため、戦略のトーンが変わってきたとしています。
モーターショーにはサプライヤー各社も参加しています。当然、IAAモビリティ2023での発表も電動化や知能化に向けた提案がメインではあるのですが、ワイパーやブレーキといった歴史の長い部品もまだまだ進化するようです。
例えば、コンチネンタルはブレーキフルードを必要としない「セミドライブレーキシステム」を発表しました。後輪のブレーキでブレーキフルードを不要にすることで、メンテナンスでの廃棄量を大幅に削減するとしています。自動車メーカーの製造時の工程削減にも貢献するそうです。
ヴァレオは、ワイパーシステムに関して、天然素材や再生可能素材の採用による製造時のCO2排出削減、フロントガラスだけでなくルーフに設置したLiDAR(Light Detection and Ranging、ライダー)もカバーしながらウォッシャー液の使用量を削減した洗浄方法などを提案しました。フロントガラスの霜とりや虫の除去、ワイパーブレードの劣化診断などの効率を高めるソフトウェアも用意したとのことです。
次は「ジャパンモビリティショー」ですね。
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