日産自動車は電気自動車(EV)「リーフ」を全面改良して発表した。2025年秋に北米で販売を開始し、日本や欧州でも展開する。日米向けは栃木工場で、欧州向けは英国サンダーランド工場で生産する。バッテリーはAESC製だ。
日産自動車は2025年6月17日、電気自動車(EV)「リーフ」を全面改良して発表した。同年秋に北米で販売を開始し、日本や欧州でも展開する。日米向けは栃木工場(栃木県上三川町)で、欧州向けは英国サンダーランド工場で生産する。バッテリーはAESC製だ。価格などの詳細は発売時に各市場で発表する。
栃木工場は「ニッサンインテリジェントファクトリー」を導入し、複雑化する電動車の生産に対応している。部品の組み付け自動化などで現場の負担を軽減した他、エンジン車/HEV(ハイブリッド車)/EVの混流生産に対応するためのパワートレイン一括搭載システムが採用されている。EVの「アリア」に対応してきた効率的な生産技術を新型リーフでも活用する。
新型リーフは「効率至上主義」をテーマに、地道な効率向上で走行可能距離や充電性能を稼ぎ出した。1回の充電での走行可能距離は、バッテリー容量が大きいグレードで600km以上となる。軽自動車タイプの「サクラ」、上位モデルのアリアの中間を担うモデルとして、より多くのユーザーを取り込む次世代のスタンダードを目指して開発した。
米国向け新型リーフは日本から輸出するが、トランプ政権との関税交渉はまだ続いている。日産自動車 チーフプロダクトスペシャリストの遠藤慶至氏は「関税が確定した場合の対策はまだ社内で検討中だ。あらゆる選択肢を検討している」としている。
新型リーフ | 先代モデル | |||
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バッテリー容量 (使用可能電力量) |
52.9kWh | 75.1kWh | 40kWh | 60kWh |
最高出力 | 130kW | 160kW | 110kW | 160kW |
最大トルク | 345Nm | 355Nm | 320Nm | 340Nm |
一充電走行距離 (新型は社内測定値) |
- | 最大303miles(EPA) 日本/欧州:600km以上 |
322km | 450km |
全長 | 4405mm 日本:4360mm 欧州:4350mm |
同左 | 4480mm | 同左 |
全幅 | 1810mm | 同左 | 1790mm | 同左 |
全高 | 1557mm 日本、欧州:1550mm |
同左 | 1560mm | 1565mm |
重量 | 1794〜1982kg | 同左 | 1795〜1805kg | 1945〜1955kg |
ホイールベース | 2690mm | 同左 | 2700mm | 同左 |
サスペンション | フロント:ストラット式 リア:マルチリンク式 |
同左 | フロント:独立懸架ストラット式 リア:トーションビーム式 |
同左 |
タイヤ寸法(前後) | 215/55R18 235/45R19 195/60R18(欧州仕様のみ) |
同左 | 205/55R16 91V 215/50R17 91V |
同左 |
急速充電規格 | NACS 日本:チャデモ 欧州:CCS |
同左 | ||
Cd値 (社内測定値) |
0.26 欧州仕様は 0.25 |
同左 | ||
荷室容量 (社内測定値) |
420L 欧州仕様は437L |
同左 | ||
最高速度 | 時速160km | 同左 | ||
新型リーフの主要諸元は北米仕様。2代目リーフの主要諸元は日本仕様。2代目リーフの一充電走行距離はWLTCモード |
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