SUSがからくりで伸びている理由が、アルミ素材を提供するだけでなく、からくりの動作の基本形として構築したモジュールを提供していることである。「作業改善をしたい」と思っても、どういう動作をするからくりを構築してよいのか分からない場合などもある。また、一からからくり機構を作り上げる負担なども大きい。SUSは、からくりの基本的な動作である10数パターンをモジュールとして用意しており、それをアルミ素材とともに提供することで、負担を小さく「からくり構築」を実現できるという。
嶋崎氏は「大手の製造業であれば、自社でからくりを作り上げるノウハウなどを備えているが、中堅以下の製造業では一からからくりを構築するのに負担を感じているところも多い。その中で、からくりモジュールを提供するとともに、一部でコンサル的にからくり構築を支援することなども可能だ」と特徴を述べている。
からくりは基本的には動力は使わないがSUSでは「一部で動力と組み合わせることで最適な作業改善が行えるケースもある」(嶋崎氏)としており、からくりと動力の組み合わせなども展開している。既にSUSがからくり用のシンプルな制御用コントローラーなどを展開している他、無人搬送車(AGV)と組み合わせたからくり機構などを提案する。
AGVとの組み合わせではAGVの動力を生かし、AGVに搭載したかごを自動で設置場所に置く動作と、回収する動作を実現する。
嶋崎氏は「製造現場で効率的な作業改善が求められる中、からくりは低コストで実現できる他、現場の手作りであるため、現場の教育なども利用できる。作業員の意識向上などにつながる」と利点について語っている。
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