スギノマシンは、独自の画像処理技術を活用し、金属溶接後の焼けを自動除去する「レーザー焼け取りロボットシステム」を発表した。AIとロボット技術を組み合わせることで、焼けの範囲や部品形状を自動判定し、最適なレーザー照射経路を生成する。
スギノマシンは2025年6月4日、独自の画像処理技術を活用し、金属溶接後の焼けを自動除去する「レーザー焼け取りロボットシステム」を発表した。同年7月1日より受注を開始し、3年間で50台の販売を目指す。
同システムは、AI(人工知能)とロボット技術を組み合わせることで、溶接加工時に金属の表面に生じる焼けの範囲や部品形状を自動判定し、最適なレーザー照射経路を生成する。独自の画像処理技術で溶接焼けの範囲や色の濃さを判定して、レーザーのパラメーターを自動で最適化する。
経路の生成には、同社のロボットシミュレーションソフト「CROROROS」を使用。特定の作業をロボットに教えるティーチングが不要で、事前のプログラミング作業を削減できる。類似形状品や多品種の板金加工ラインにも対応可能だ。
また、レーザー光を照射して焼けを除去する、レーザークリーニング工法を採用した。機械で削り取る従来の工法とは異なり、非接触で処理するため、金属へのダメージや溶接強度への影響を低減できる。化学薬品を使わないことから、廃液処理も不要だ。サビや黒皮、表面被膜の除去にも対応する。
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