日本能率協会は、同協会が実施する「JMAトップマネジメント研修」の参加者に経営者に求められる資質についてのアンケートを実施し、その概要を発表した。
日本能率協会は、同協会が実施する「JMAトップマネジメント研修」の参加者に経営者に求められる資質についてのアンケートを実施し、2015年1月8日にその概要を発表した。
同協会では、トップマネジメント層の経営力向上を目的として約30年にわたり「JMAトップマネジメント研修」を実施しており、この研修プログラムの受講者に向けてアンケート調査を行っている。今回は2014年7月17日〜12月5日までの期間に、企業の取締役および執行役員223人の回答を集めた。また回答者の業種は137人(61.4%)が製造業、86人(38.6%)が非製造業だった。
回答結果を見てみると「理想の経営者」像に大きな変化があったことに気付く。「理想の経営者に求められる資質」について「今まで」と「これから」の切り口で質問を行ったところ、「今までの理想の経営者に求められる資質」については1位が「統率力」、2位が「本質を見抜く力」、3位が「強烈な意志」、4位が「人心掌握力」、5位が「胆力(覚悟・腹のくくり方)」となった。今までの経営者については、「人を束ねる力」というものが非常に重視されてきたという傾向が伺える。
一方で「これからの理想の経営者に求められる資質」については、1位が「イノベーションへの気概」、2位が「変化への柔軟性」、3位が「本質を見抜く力」、4位が「ビジョンを掲げる力」、5位が「過去からの脱却」となっており、求められる資質が大きく異なる結果となった。
この回答の変化について日本能率協会では「『これからの経営者』は方向性を示し、環境変化に対応する変革型のリーダー像だ」と分析。両者のトップ5の回答の中で唯一共通となったのが「本質を見抜く力」であったことを考えても、大規模な環境や情勢の変化が日常的に発生する中、これらを的確に捉えて判断し、自社のプラスに変えていく能力が求められているということがいえる。
グローバル化により変化と競争が激化する中、製造業には自ら新しい価値を生み出すイノベーションを持続的に生み出すことが求められています。既存の価値観を破壊する「イノベーション」を組織として生み出すにはどうすればいいのでしょうか。「イノベーションのレシピ」特集では、成功企業や識者による事例を紹介しています。併せてご覧ください。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.