ラピダスとシーメンスが2nm世代設計基盤で戦略的協業、PDKを共同開発製造マネジメントニュース

ラピダスは2025年6月23日、シーメンスデジタルインダストリーズソフトウェアとの間で、2nm世代以降の半導体設計/製造プロセスに関する戦略的協業を締結したと発表した。

» 2025年06月24日 06時15分 公開
[MONOist]

 Rapidus(以下、ラピダス)は2025年6月23日、シーメンスデジタルインダストリーズソフトウェア(以下、シーメンス)との間で、2nm世代以降の半導体設計/製造プロセスに関する戦略的協業を締結したと発表した。業界標準の設計/検証ツールであるCalibreプラットフォームを活用し、PDK(プロセス設計キット)の共同開発を通じて、高精度かつ効率的な設計/検証エコシステムを構築する。

設計と製造の相互最適化を推進

 今回の協業は、ラピダスが提唱する「MFD(Manufacturing For Design、設計のための製造)」コンセプトの具現化を目指すものだ。設計初期段階から製造プロセスを意識することで、歩留まりの向上と短TAT(ターンアラウンドタイム)を同時に実現する。ラピダスとシーメンスは、前工程から後工程まで一貫した「リファレンスフロー」を共同構築し、ラピダスが展開するRUMS(Rapid and Unified Manufacturing Service)内で、迅速かつ円滑に開発できる体制を整える。

RapidusのRUMS(Rapid and Unified Manufacturing Service)[クリックで動画再生] 出所:ラピダス

 この連携により、ラピダスが設計から製造までを国内で完結できる体制の整備を加速する。設計データのセキュアな管理、製造トレーサビリティーの確保、EDAツールとの連携による情報漏洩(ろうえい)リスクの最小化といった面で、サプライチェーン全体の信頼性強化を進める。

 ラピダス 代表取締役社長 兼 CEOの小池淳義氏は「製造と設計の相互最適化に注力し、設計環境の提供を強化する。今回の協業は、DMCO(Design-Manufacturing Co-Optimization)の実現そのものであり、PDKやIPの検証環境整備にとどまらず、リファレンスフローをオープンに展開することで、業界全体での活用を促進したい」とコメントしている。

(※)本記事は制作段階で生成系AIを利用していますが文責は編集部に帰属します(ITmedia AI倫理ポリシー)。

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