Daimler(ダイムラー)は、電気自動車(EV)ベンチャー・Tesla Motors(テスラ)の保有株式を売却した。テスラ株の売却により、ダイムラーは約7億8000万米ドル(約830億円)の収入を得た。今回の株式売却によって、両社の提携関係に影響は出ないという。
Daimler(ダイムラー)は2014年10月21日(欧州時間)、電気自動車(EV)ベンチャー・Tesla Motors(テスラ)の保有株式を売却したと発表した。テスラ株の売却により、ダイムラーは約7億8000万米ドル(約830億円)の収入を得たという。
ダイムラーは、2009年5月のテスラとの提携発表に合わせて約9.1%の株式を取得した。その後2009年7月に、共同プロジェクトを進める投資会社に取得株式の40%を移し、2010年6月のテスラの株式上場による資産増加の影響もあって、現在のテスラ株式の保有比率は約4%まで低下していた。ただし、株式取得時に支払った金額は約5000万米ドルなので、約15倍もの利益を生んだことになる。
ダイムラーによれば、今回の株式売却により両社の提携関係に影響はなく、現在進行中の共同プロジェクトもそのまま進められる。
両社の提携による代表的な成果は2つある。1つは、ダイムラーが開発を進めている「Bクラス」ベースのEV「Bクラス エレクトリックドライブ」のパワートレインをテスラが供給していることだ。Bクラス エレクトリックドライブは、2014年夏に米国に導入され、同年11月には欧州にも投入される予定である。もう1つは、2人乗りEV「スマート電気自動車」のリチウムイオン電池パックをテスラが供給していることだ。
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