シード・プランニングは、2013年2〜7月の期間、「お掃除ロボット」に関する市場調査を実施。メーカー/販売企業7社へのヒアリングと、お掃除ロボット購入者/非購入者へのアンケート結果をまとめ、公表した。
市場調査・コンサルティング会社のシード・プランニングは、2013年2〜7月の期間、「お掃除ロボット」に関する市場調査を実施し、このたびその結果を公表した。なお、詳細については、2013年7月12日に発刊した調査研究レポート「2013 『おそうじロボット』の導入ユーザー調査と市場動向 〜家庭用掃除機「おそうじロボット」の普及の可能性〜」にまとめられている(税込み価格:15万7500円)。
本調査は2011年に一度行われており、今回がその第2弾となる。メーカー/販売企業7社(セールス・オンデマンド、東芝ホームアプライアンス、シー・シー・ピー、シャープ、LGエレクトロニクス・ジャパン、サンコー、フォアベルク日本)へのヒアリングおよび、お掃除ロボット購入者400人、非購入者300人へのアンケートにより、製品動向・市場動向、ニーズなどを調査。併せて、2018年までの市場規模予測も行った。
日本国内の掃除機市場は、2005年から市場の縮小が続いていたものの、お掃除ロボットの登場により、2010年から微増傾向にある。実際、2010年の段階で、掃除ロボットの市場規模は2008年比で約6倍に成長。掃除機市場に占める掃除ロボットの割合(販売台数)は約3%と推定されるという。
2012年の単年販売台数は38万台。メーカー別シェアは、第1位が米iRobotの「ルンバ」で73.6%、第2位がシャープの「ココロボ」で8.7%、第3位が東芝の「スマーボ」で6.6%となっている。この結果からも分かる通り、現段階では2004年から国内販売を始めていたルンバシリーズの“一人勝ち”状態といえる。ここ数年のルンバの販売台数の推移を見てみると、2010年に20万台、2012年に28万台を販売しており、2018年には53万台に達する見込みであるという。なお、2018年における、お掃除ロボット全体の販売台数は、2012年比2.3倍強の90万台に達するだろうと予測されている。
本調査では、400人のお掃除ロボット購入者に対し、購入ブランド、購入時期、購入理由、利用状況、利用評価(価格、操作性、性能、吸引力、運転音、総合評価)などを尋ねた。
まず、購入ブランドは、ルンバが76.5%と他を圧倒。次いで、ツカモトエイムのロボットクリーナー、ココロボの順となった。購入理由の上位は、「便利そう」が60.5%、「掃除が楽になると思った」が50.8%、「面白そうだから」が25.8%。購入後の満足度については、「操作性」が81%、「性能」が72%、「吸引力」が67%と、機能面での満足度が高いことが分かった。
非購入者300人を対象にしたアンケートでは、お掃除ロボットのイメージについて調査。「価格が高い」「ちゃんと掃除してくれるか心配」「電気掃除機に比べて吸引力が弱そう」といった意見が多く寄せられ、性能面での不安さと、高価であるというイメージが浮き彫りになった。
先ほどの購入者の満足度調査では、性能や吸引力が満足要因の上位に挙げられているため、お掃除ロボットは実際に使用してみないと、その商品力が伝わりづらい製品であるといえそうだ。
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