ダイキン工業は新たにオープンイノベーション拠点を2015年に設立する。合わせて京都大学との包括提携も発表。産学の幅広い知識や技術を呼び込み、イノベーション創出を目指す方針だ。
ダイキン工業(以下、ダイキン)は、同社淀川製作所(大阪府摂津市)内に、約300億円を投じ、新たな技術開発拠点「テクノロジー・イノベーションセンター(以下、TIC)」を設立する。新拠点は2015年11月から業務を開始する予定で、幅広い技術者との交流を行うオープンイノベーション拠点として、活用していく方針だ。
新たに同社が設立するTICには、国内3拠点(堺・滋賀・淀川製作所)の研究・開発技術者約700人を集約(将来的には1500人規模)。情報の共有化とコミュニケーション促進により、開発の効率化とスピードアップを狙う。
特に、コア技術、基盤技術、世界標準商品の開発に重点を置き、ダイキングループの技術開発の中核施設として「世界一の環境技術開発」「次の10〜20年を見据えた新しい価値創造」「100年間続いたヒートポンプ技術の破壊的イノベーションへの挑戦」をテーマに、イノベーション創出に取り組むとしている。
また、社内外の異分野に携わる技術者同士の交流を促す仕掛けを随所に取り入れ、新しい技術や知識の融合から生まれる「オープンイノベーション」を推進していることも特徴だ。同社では既に大阪大学、奈良先端科学技術大学院大学との連携を進めているが、今回新たに京都大学とも包括連携協定を締結した。
京都大学との提携では、理系だけでなく文系まで含めた包括的な連携を推進。文理融合による新たな社会価値テーマの創出、グローバル技術ネットワークの構築、先進技術マネジメント手法の獲得、の3つをテーマとして取り組んでいく。提携期間は3年で、京都大学の産学間連携本部、ダイキンのTIC設立準備室が窓口となる。
また、TICが完成した際には「京大デザインセンター」をTIC内に設置する計画を検討しているという。
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