高速かつ超精密加工に優れた大型ワイヤ放電加工機、ワーク交換システムと親和性 : FAニュース
ソディックは、リニアモーター駆動の高速高性能ワイヤ放電加工機「AL」シリーズの新機種「AL800P」を発表した。X軸800mm、Y軸600mmの広範な加工領域で、±1.5μmの高いピッチ精度と形状精度を可能にした。
ソディックは2018年9月28日、リニアモーター駆動の高速高性能ワイヤ放電加工機「AL」シリーズの新機種として「AL800P」を発表した。同年11月に販売を開始する。
大開口のフルカバー、独立式操作パネル、三面自動上下式加工タンクを標準装備し、作業者の寄り付き性に配慮した設計を採用。ロボットやパレットチェンジャーを用いたワーク交換システムとの親和性が高く、長時間の連続自動運転が可能だ。
高剛性な大物鋳物部品からなる機械構造とし、変形量を最小に抑える移動体質量を軽量化。XY軸に高剛性ローラーガイドを採用し、X軸800mm、Y軸600mmの広範な加工領域で、±1.5μmの高いピッチ精度と形状精度を可能にした。
XYUV軸にリニアモーターを搭載しており、モーションコントローラーで駆動する。これにより、高速で高応答な位置決めを長期間にわたって維持する。機械内部にインバータ制御で温度管理した加工液を通液することで、構造体の温度を設置雰囲気に適合させ、設置環境の温度変化に起因する熱変位を抑制。また、精密熱変位補正機能「サーマルコミット」や各種の診断機能を利用し、恒温環境の運用管理が困難な大型機の設置状況においても高精度な加工を可能にした。
NC装置として、「SPW電源」を搭載。「加工終了予測」「自動液面制御」などの新技術により、最小のカット数で均一な面粗さを高速で行える。さらに、AI(人工知能)技術を活用し、加工条件を自動で導き出す加工条件検索システムや、機械の状態を常に監視するAI保全機能「AI Maintenance」を搭載。適切な時期に点検を促し、大型ワークでの安定した高精度加工を可能にする。
他にも、機械の稼働状況を管理する「Sodick-IoT」プラットホームに基づいた機械管理システム「S-HARMNY(Sodick-HARMONY)」、機械状態モニター「S-Viewer(Sodick- Viewer)」を提供する。
左:「AL800P」外観、右:「AL800P」カバー開口時(クリックで拡大) 出典:ソディック
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