大手も中小も関係ない、仁義“ある”戦い心技隊流「未来を創るヒント」

「伊達(だて)や酔狂」と言われようとも、もっと日本のことを真剣に考えたい! 今回は、心技隊おかしらの考える“中小企業家魂”について。

» 2013年07月24日 06時00分 公開
[緑川賢司/ミナロ,MONOist]

 「誰にもこびず、自由と責任を全うする生き方」こそが、中小企業家の神髄だとおかしらは思う。

 日本にはそんな“中小企業家魂”を持った経営者は少なくなってしまったのだろうか。初代にはあったかもしれないその魂も、2代目、3代目……と継承するうちに骨抜きにされてしまったのだろうか。大手企業に飼いならされ、経営や経済の勉強をしなくてよかった時代が長く続いたため、飼い主がいなくなった瞬間に困り果ててしまうというわけなのか……。

 高度成長期は確かに大手企業がいたおかげで、中小企業が成り立っていたのも事実だ。おかしらもサラリーマンの頃は、大手企業から仕事をもらうことで給料になっていた。そこについては感謝もしている。大企業で働く従業員も嫌いではない。

おかしらもかつては会社員だった、けど!?:
中小企業が、目立って集まって、国を動かす!

 しかし日本企業の99.7%は中小企業。つまり国内雇用の約7割を支えているのが中小企業だ。いつまでも困り果ててる場合じゃなかろう! 今までは下請けだった中小企業の経営者でも、これからは進んで経営や経済の勉強をし、政府や経団連にまっとうな意見が言える中小企業団体を作らなければ、いつまでたっても生かさず殺さずで搾取されるままだ。

 時とともに市場が変化し、大企業でさえ大赤字を垂れ流す時代となった。だからこそ、大企業と中小企業という区別なく、これからの日本をどうするのかを喧々諤々(けんけんがくがく)と議論すべきだと思う。

 「義理と人情、天びんに掛けりゃ、義理が重たい男の世界」と言うが……、そこには仁義があるだろう。昔「仁義なき戦い」という映画があったが、これからは日本人として、大企業と中小企業の皆で「仁義ある戦い」をしたい。

 ――なんて書いたが、やっぱり、「伊達(だて)や酔狂やん」と思われてしまうのだろうか? そんな方は心技隊まで連絡を(笑)。

 「伊達や酔狂で中小企業家を名乗れるか!」

Profile

緑川賢司(みどりかわ けんじ)

1967年横浜産の丙午世代。リストラを機に起業し、産業界的に絶滅危惧種の木型屋を10年間経営。その経験から「この先、日本経済の存続には中小企業しかない」と持論を展開。中小町工場団体「心技隊」の初代隊長を勤める。通称「おかしら」。



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