半導体検査時の電圧低下を抑制、抵抗値を約20%削減した低抵抗プローブ : FAニュース
ヨコオは、プランジャーの先端形状やばね構造を見直すことで、抵抗値を従来比約20%削減した、半導体検査向けの「低抵抗プローブ」を発表した。半導体検査時の電圧低下を抑え、安定した検査工程を提供する。
ヨコオは2022年10月11日、抵抗値を従来比約20%削減した、半導体検査向けの「低抵抗プローブ」を発表した。プランジャーの先端形状やばね構造を見直すことで抵抗値を抑えており、半導体検査時の電圧低下を低減できる。
半導体検査用「低抵抗プローブ」 出所:ヨコオ
半導体検査で使用するプローブは、金属製のチューブの両端にプランジャーという金属部品が付いている。両端にあるプランジャーは、チューブ内部のばねの伸縮により上下に可動する。
新開発の低抵抗プローブは、プランジャーが片側だけ可動する片可動プローブとなる。また、ばね荷重を高くすることで、抵抗値を削減した。これらに加え、プランジャーの先端形状とばね構造を最適化し、プランジャーと基板との抵抗値を削減している。
片可動プローブの採用で抵抗値を削減[クリックで拡大] 出所:ヨコオ
半導体の高度化と省電力化が進むと、従来のプローブでは検査時に電圧低下を引き起こす可能性が懸念される。新開発の低抵抗プローブは、半導体の検査時に電圧低下を抑え、安定した検査工程を提供できる。同技術は、他用途のプローブへの応用も期待される。
⇒その他の「FAニュース」の記事はこちら
半導体露光機で日系メーカーはなぜASMLに敗れたのか
法政大学イノベーション・マネジメント研究センターのシンポジウム「海外のジャイアントに学ぶビジネス・エコシステム」では、日本における電子半導体産業の未来を考えるシンポジウム「海外のジャイアントに学ぶビジネス・エコシステム」を開催。半導体露光機業界で日系企業がオランダのASMLに敗れた背景や理由について解説した。
ナノスケールのちりの影響を抑制、半導体製造装置が目指すIoT活用
「SEMICON Japan 2016」のIoTイノベーションフォーラムで登壇した東京エレクトロン執行役員の西垣寿彦氏は、半導体製造における“ちり”の管理と、IoTを使った生産性向上の取り組みについて紹介した。
72台の装置を半日で稼働、日本発「ミニマルファブ」が変える革新型モノづくり
産総研コンソーシアム ファブシステム研究会などは「SEMICON Japan 2016」で、「ミニマルファブの開発成果を発表。同研究会などが推進するミニマル生産方式による製造装置「ミニマルシリーズ」72台を設置し、半導体製造工程のほとんどをカバーできるようになった成果をアピールした。
第4次産業革命で変わる検査と品質向上の取り組み
製造業の産業構造を大きく変えるといわれている「第4次産業革命」。本連載では、第4次産業革命で起きていることや、必要となることについて、話題になったトピックなどに応じて解説していきます。第21回となる今回は、IoTやAIを活用することで品質向上への取り組みがどのように変化するのかという点を紹介します。
品質不正問題にどう立ち向かうのか、抜本的解決のカギはIoTと検査自動化
2017年の製造業を取り巻く動きの中で、最もネガティブな影響を与えたのが「品質不正」の問題だろう。「日本のモノづくり」のブランド力を著しく傷つけたとされるが、2018年はこの問題にどう対応するのかという点は、全ての製造業の命題である。人手不足が加速する中、解決につながる「仕組み」や「ツール」に注目が集まる1年となる。
IoT時代にどう立ち向かうか、自動検査の位置付けを変えたマインドセット
「検査装置は不具合を見つける装置ではなく、不具合を出さないためのものだ」――。基板実装ラインなどで使われる外観検査装置で好調を続けるサキコーポーレーションだが、成功の土台には「マインドセット」の取り方にあったという。サキコーポレーション社長の秋山咲恵氏の講演の内容をお届けする。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.