自動運転タクシー自体は怖いものでも、悪いものでもありません。
私は調べ物が好きだと身近な人に言われます。最近だと、映画「関心領域」を配信で見た後で調べ物が止まりませんでした。映画のさまざまなレビューはもちろん、史実についても調べてもう一度見たくなるような映画でした。
調べ物が加速するのは好奇心がわいたテーマだけではありません。心配なことや不安なこともそうです。掘り進める方向を誤って心配や不安が増幅されることもありますが(事件や犯罪の情報は特にそうで、明日は我が身と思うと落ち着かなくなります)、多くの場合は調べて知ることが安心につながります。安心まではいかなくても、心配や不安を落ち着かせることができます。
よく知らないものは、警戒や恐怖、不信感の対象になりやすいです。宗教や文化もそうですし、新しいテクノロジーや複雑で高度なシステムも同様です。
「私には分からないから」「嫌だから」と距離を置ける対象なら、よく知らないまま距離を置けばいいと思います。しかし、中にはそれを使わないと生活が成り立たないとか、急に身近に現れたとか、共生せざるを得ない場合もあります。それを排除する活動に力を入れるのも対処法の一つではありますが、なぜ排除するのかを考える上でも対象を知ることが重要です。
先日、CNNの記事でウェイモの自動運転タクシーの拠点と近隣住民がトラブルになっていると紹介していました。自動運転タクシーの拠点には充電するために車両が戻ってきて、車内の清掃や点検もスタッフが行います。作業音に加えて、車両のクラクションや後退時の警告音、ライトの点滅などが夜間に発生し、それが近隣住民にとって迷惑になっている、という記事です。
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