GOとWaymo、日本交通は東京都内で走行を開始するウェイモの車両を披露した。
GOとWaymo(ウェイモ)、日本交通は2025年4月10日、同月14日以降に東京都内で走行を開始するウェイモの車両を披露した。港区/新宿区/渋谷区/千代田区/中央区/品川区/江東区で最大25台を走行させる。自動運転サービスの導入に向けたデータ収集が主な目的で、客は乗せずに手動で運転する。走行する期間は未定だ。
3社は2024年12月に戦略的パートナーシップを締結し、自動運転技術のテストで協業することを発表していた。ウェイモは米国外では初めて車両を走行させ、自動運転技術の検証を行う。
都内を走らせるのはジャガー「i-PACE」をベースにした車両だ。LiDARやカメラ、レーダーなどを多数搭載する。車両の周囲360度を3次元で把握できる。夜間や雨天など悪条件でも最大300m先まで認識できるとしている。車両は米国で走らせているものと同じだが、補助ミラーなど日本の基準に合わせて変更した部分もあるという。
データ収集に当たって車両を運転するのは日本交通のドライバーだ。米国のウェイモの本拠地で6人のドライバーが研修を受け、センサーや車載機器の取り扱いや管理、走行の仕方、清掃方法など車両の運用や整備について学んだ。
日本に導入されたウェイモの車両は25台あり、走行させる台数は徐々に増やす。シフト制で24時間365日稼働できる準備も整えるため、研修を受けるドライバーの人数も今後拡大していく。車両は日本交通が設立した「デポ」で管理する。ウェイモの車両の導入に当たっては、関係する省庁や自治体とも協力した。
高精度地図の作成に必要な地理的な情報や、周囲の人やクルマの動きのデータを収集するだけでなく、さまざまな状況に対処するタクシードライバーの“プロの技術”も学習データとして記録する。「(自然な乗り心地だと評価されているウェイモのサービスに)変な癖のある運転技術ではそぐわない。早めのブレーキや車線変更のタイミングなどドライバーの技術的なところもシステムが学習する」(日本交通 代表取締役社長の若林泰治氏)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.