ヤマハ発動機が原付二種となる排気量125ccのスクーターの新製品「Fazzio」を発表。Fazzioは新たなラインアップとなるファッションモデルに位置付け、都市圏在住の20代後半〜30代前半の独身男女をターゲットに拡販を進める。
ヤマハ発動機は2026年3月9日、東京都内で会見を開き、原付二種となる排気量125ccのスクーターの新製品「Fazzio(ファツィオ)」を発表した。同社は国内向けに原付二種を5モデル展開しているが、Fazzioは新たなラインアップとなるファッションモデルに位置付け、都市圏在住の20代後半〜30代前半の独身男女をターゲットに拡販を進める。発売は同年4月24日で、価格(税込み)は36万8500円。国内の販売計画は年間6500台としている。
国内二輪車市場では、2011年に年間25万台以上を出荷した排気量50cc以下の原付一種が減少を続けており、2024年時点では同約10万台となっている。ヤマハ発動機 MC事業部 商品戦略部 コミュータグループ 商品企画担当の礒崎祐多氏は「地方では軽自動車、都会では電動アシスト自転車がより便利な移動手段になっていることが大きな要因になっていると考えている」と語る。
その一方で、成長しつつあるのが排気量125ccクラスの原付二種である。「日常のコミューティングでも趣味材としても利用されている。比較的価格が抑えめのモデルもある。維持費もリーズナブルで手が届きやすいのが魅力だ」(礒崎氏)。ヤマハ発動機が2025年4月に発売した新型「NMAX125」も売れ行き好調で、原付二種市場におけるヤマハ発動機の存在感はさらに高まっているという。
このNMAX125を含めて、ヤマハ発動機は原付二種スクーターを5モデル展開している。スタンダードモデル「JOG125」や前二輪の三輪モデル(LMW)「TRICITY125」があるものの、もっと自由で多様性があり、若者にも受け入れられそうなファッションモデルはラインアップになかった。Fazzioは、多様化する若者のライフスタイルに合わせて、さまざまなシーンやスタイルになじむ、シンプルかつ機能的で長く愛されることを目指して企画された。
なお、国内原付二種の市場規模10万台強に対して、現在のヤマハ発動機のシェアは約18.5%である。Fazzioの年間販売計画である6500台を上乗せできれば、シェアは約25%まで拡大することになる。
Fazzioの開発ポイントは「エコロジー」「日常的な使いやすさ」「デザイン」の3つに分けられる。
まずエコロジーでは、「高効率燃焼」「ロス低減」「高い冷却性」の3点を照準に開発した空冷/4ストローク/SOHC(シングルオーバーヘッドカムシャフト)/2バルブ/124cm3の「BLUE CORE」エンジンの搭載により優れた走行性能と環境性能を両立させている。また、ヤマハ発動機の国内向け二輪車で初搭載となるエンジン始動用モーターとジェネレータの機能を一体化した「SMG(スマートモータージェネレーター)」を用いた「Smart Motor Generator System」を採用している。
【訂正】SOHCの説明表記に誤りがあったので修正しました。[編集部/2026年3月11日午後4時00分]
このSmart Motor Generator Systemにより、停車状態からの発進時に、スロットルを大きくあるいは素早く開けることで、最大約3秒間にわたり駆動力を力強くアシストする「パワーアシスト機能」を利用できる。スタータージェネレーターがモーターとして機能し、エンジンのトルクを補助することで、登坂路や2人乗車時でも、ストレスのないスムーズな加速を実現できる。
また、信号待ちなどの停車時に自動でアイドリングを停止し燃料消費を抑制、再発進時にはスロットルを回すだけで、静かにスムーズに再始動する「Stop & Start System」も利用できるようになった。ヤマハ発動機 MC車両開発統括部 CV開発部 CV設計8グループ グループリーダー/プロジェクトリーダーの渡邊将行氏は「これにより約3%の燃費向上を実現している」と説明する。
さらに、始動用モーターやギアが不要なので、従来のような始動時の「キュルキュル」音がなく静かだとする。スターターボタンのワンプッシュだけで始動できる「One push start」機能も備えており、エンジンが始動するまでスターターボタンを押し続ける必要がない。
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