アデコは、ビジネスパーソンとフリーランサーを対象にした「学び直し」に関する調査結果を発表した。いずれも約4割が「学び直し」をしており、「学び直し」をした人の約9割が仕事に良い影響が「あった」と回答した。
アデコは2021年11月1日、「学び直し」に関する調査結果を発表した。同調査は、ビジネスパーソン(会社員、公務員、団体職員)1800人、フリーランサー(自由業)500人を対象とした。
初めに、これまでに「学び直し」をしたことがあるかと尋ねたところ、ビジネスパーソンの40.8%、フリーランサーの45.0%が「はい」と回答した。
次に、前問で「はい(学び直しをしたことがある)」と回答したビジネスパーソンとフリーランサーに対して、「学び直し」をしたことで仕事に良い影響があったかを尋ねた。その結果、ビジネスパーソンの85.3%、フリーランサーの89.6%が「あった」と回答した。
「学び直し」による仕事への良い影響を具体的に答えてもらったところ、ビジネスパーソン、フリーランサーともに最も多かったのが「仕事の幅が広がった」で、ビジネスパーソンの67.3%、フリーランサーの62.4%が回答した。また、双方ともに、2位は「仕事のモチベーションが上がった」、3位は「収入が増えた」となっている。
続いて、今後働いていく上で「学び直し」が必要だと思うかと尋ねたところ、ビジネスパーソンの76.6%、フリーランサーの70.9%が「思う」と回答した。
現在「学び直し」に取り組んでいるかという質問に対しては、「はい(取り組んでいる)」と回答したのは、ビジネスパーソンが41.4%、フリーランサーが46.2%だった。今後働いていく上で「学び直し」が必要であると双方の約7割が考えているが、現在「学び直し」に取り組んでいるのはそれぞれ半数に満たないことが分かった。
次に、今後働いていく上で「学び直し」が必要だと思いながら、「学び直し」に取り組んでいないと回答したビジネスパーソンとフリーランサーを対象に、「学び直し」に取り組むために必要だと思うことを尋ねた。
その結果、ビジネスパーソンは「自身のキャリアビジョンの明確化」(63.2%)が最も多かった。次いで「自身での資金の準備」(37.6%)、「勤務先からのサポート」(30.9%)となっている。
フリーランサーは、「自身での資金の準備」(56.2%)が最も多かった。次いで「自身のキャリアビジョンの明確化」(45.9%)、「国や自治体からのサポート」(38.9%)となっている。
「学び直し」を意識するビジネスパーソンは、仕事での将来のありたい姿を描くことの重要性を感じている人が多いようだ。一方で、フリーランサーは既にキャリアビジョンを持っている人が比較的多く、そのビジョンをかなえるためのより実務的な課題を抱えていることがうかがえる。
今後働いていく上で「学び直し」が必要だと「思う」と回答したビジネスパーソンとフリーランサーに、どんな「学び直し」が必要だと思うかを尋ねたところ、ビジネスパーソンは「いまの仕事には関連しているが、まだ持っていないスキル・能力の獲得」(59.5%)が最も多かった。一方、フリーランサーは「いまの仕事で使っているスキル・能力のアップデート」(61.3%)が最も多かった。
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