生成AIの普及により、ITエンジニアの63%が「キャリアに不安」キャリアニュース(1/2 ページ)

ラクスパートナーズが「生成AI普及によるエンジニアの意識変化」に関する調査結果を発表した。生成AIの普及で63.2%がキャリアに不安を感じており、「必要なスキルが変わる」と85.4%が回答した。

» 2025年06月12日 10時00分 公開
[MONOist]

 ラクスパートナーズは2025年5月29日、「生成AI普及によるエンジニアの意識変化」に関する調査結果を発表した(本記事は発表の一部を抜粋した)。

 同調査は、職業をITエンジニアと回答したモニターを対象とし、1007人から回答を得た。回答者の職種で割合が多かった上位3職種は「インフラエンジニア」(27.2%)、「Webエンジニア」(27.0%)、「QAエンジニア(品質保証)」(17.9%)だった。

キャプション 現在の主な職種[クリックで拡大] 出所:ラクスパートナーズ

 初めに、業務における生成AI(人工知能)の使用頻度を尋ねたところ、「ほぼ毎日」が31.1%、「週に数回」が40.5%、「月に数回」が13.6%となり、全体の7割以上が週1回以上の頻度で生成AIを使用していることが分かった。

キャプション 業務での生成AIの使用頻度[クリックで拡大] 出所:ラクスパートナーズ

 生成AIを月に数回以上使用している人に、生成AIを主にどのような業務で使っているか、使用頻度と共に尋ねた。その結果、「頻繁に使っている」が最も多かった業務は「情報収集、リサーチ」(44.2%)だった。「時々使っている」業務は、「ドキュメント作成」(52.2%)と「コード作成」(51.9%)がそれぞれ半数を超えている。一方で、「全く使用していない」が20%を超えた業務は「デバッグ支援、テスト」「セキュリティ診断」で、精度や信頼性への不安が利用をためらう要因になっていると考えられる。

キャプション 生成AIを主にどのような業務で使っているか[クリックで拡大] 出所:ラクスパートナーズ

 また、生成AIを業務で使用するようになって、仕事の楽しさややりがいに変化があったかを尋ねた。現在使用していない人は生成AIが利用される環境を想定して回答してもらった。回答割合が多かった項目のトップ3は、1位が「効率化が進みやりがいある仕事に注力しやすくなった」(50.4%)、2位が「新しい学びや発見が増えて楽しくなった」(23.1%)、3位は「特に変化はない」(22.8%)だった。

 生成AIに任せられないと思う業務のトップ3は、1位が「チームマネジメント」(34.5%)、2位が「要件定義、企画」(29.3%)、3位が「テスト」(28.5%)となった。対人調整、状況判断、継続運用など正確な判断や経験が求められる業務が上位に並んでいる。

キャプション 生成AIを業務で使用するようになって仕事の楽しさややりがいに変化はあったか、生成AIに任せられないと思う業務[クリックで拡大] 出所:ラクスパートナーズ
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