サン電子は、ARを用いたソリューションをベースとした、産業用機械メーカーのアフターサービスを支援するプラットフォームの開発に着手した。ARスマートグラスを活用し、技術の遠隔指導やアフターサービスの向上、時間短縮に役立てる。
サン電子は2017年3月29日、AR(拡張現実)を用いたソリューション「AceReal」をベースとして、産業用機械メーカーのアフターサービスを支援するプラットフォームを開発すると発表した。
AceRealは、AR、スマートグラス、業務支援ソフトウェア、クラウドサービス、コンテンツをワンストップで提供するトータルソリューション。スマートグラスはメガネ型のコンピュータ端末で、広視野角/高解像度/高輝度の両眼シースルー型ディスプレイに、高性能CPU、Android6.0を搭載する。無線LANやBluetoothの通信機能も備えている。ソフトウェアについては、ARマーカや空間認識AR技術、現場作業を支援する各種システムなどをクラウドサービスで提供する。
作業者がARスマートグラスを装着することで、必要な情報を必要な時に空間上に表示できるため、産業用機械のアフターサービスの作業品質が向上し、時間短縮によるコスト削減効果も期待できる。
また、業務支援ソフトウェアを用いた遠隔支援システムを組み合わせることで、本社工場のPCとビデオ通話が可能になる。例えば、突然のトラブルが発生した場合に、経験不足の技術者でも本社からの的確なアドバイスを受けながら対処できる。
なお、開発に必要な機械の据え付け/移設/修理といった現場業務のノウハウは、安川電機から提供を受ける。
今後は、開発中のプラットフォームを現場で実際に使用し、AceRealをより現場実務に合うものに最適化していく。さらに、AI/IoT(モノのインターネット)プラットフォーム/ビッグデータ解析などの技術を取り入れた、新たな価値を付加することで、これまでにない業務ソリューションの提供を目指す。
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