ADLINK Technologyは、産業用クラウドコンピューティング向けの「Modular Industrial Cloud Architecture(MICA)」を発表した。商用オフザシェルフ(COTS)プラットフォームのパフォーマンス、コスト、スペースを最適化する。
ADLINK Technologyは2016年3月10日、「Modular Industrial Cloud Architecture (MICA)」を発表した。MICAプラットフォームは、産業用クラウドコンピューティング向けのアプリケーション・レディ・インテリジェント・プラットフォーム(ARiP)だ。
MICAは、拡張性と柔軟性を向上させるモジュラー設計であるため、ユーザーは特定のアプリケーション要件に応じて、コンピュート、スイッチ、ストレージ、IOなどさまざまな機能のモジュールで、カスタム度の高いコンピューティング・プラットフォームを構築することができる。また、ハイブリッド設計により、1/4から1/2幅のスロットが混在するコンピュート・ノードに対応して、処理能力の異なる多数の独立したシステムをコンパクト化できる。
さらに、豊富なI/O機能、PCIeバックプレーン・スループット、低レイテンシといった産業向け設計を採用し、全てのモジュールが冗長化およびホットプラグ機能に対応する。I/Oモジュールは最新のLANバイパス機能を搭載。各コンピューティング・モジュールはデュアル64Gの帯域幅に対応できるよう設計されている。I/Oカードを追加すれば、将来の5Gネットワーク帯域幅要件にも対応できるという。
また、SDN/NFVのネイティブ仮想化による産業用クラウドコンピューティング向けにも設計されている。MICAスイッチ・モジュールはSDNでTCAMテーブルを使いOpenFlowによるL2/L3/L4の高速パケット・フォワーディングを実行。NFVでは、MICAスイッチ・モジュールとネットワーク・カードがNVGREおよびVXLANトンネル・プロトコルのハードウェア・アクセラレーション処理に対応する。ネットワーク・パケットとビデオ・ストリームの処理を向上させるため、広範なハードウェア・アクセラレーション技術も統合されている。
Intelなどのプロセッサ・ボードを採用したコンピューティング・モジュール、スイッチ・モジュール、ストレージ・モジュール、I/Oモジュールに対応しているので、カスタマイズやダウンサイズが容易になる。また、2Uや4Uなどのさまざまなラックマウント・フォームファクタを備え、ラックマウントからラックスケールまでのサイズに対応。さまざまな段階のプロジェクトに必要とされる計算性能を提供できる。
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