富士通の提供するデジタル生産準備ツールとして、「VPS VridgeR」と「VPS GP4」が新たにラインアップされた。超大規模フルアセンブリモデルでの設計レビューや干渉チェック、生産ラインのシミュレーションなどが可能になる。
富士通は2015年6月23日、デジタルプロセスが開発した製造業向けのデジタル生産準備ツール「FUJITSU Manufacturing Industry Solution VPS」(以下、VPS)の新シリーズを発売したと発表した。7月7日から出荷開始となっている。
新たにラインアップに追加されたのは「VPS VridgeR」と「VPS GP4」。鉄道車両・自動車・航空機など、10万部品を超えてしまう超大規模な3次元データを扱う際には、これまで部位ごとに分けて設計検討する必要があった。それが「VPS VridgeR」を利用することで、簡単に超大規模フルアセンブリモデルでの設計レビューや干渉チェックが可能になる。
もう一方の「VPS GP4」は、生産ラインのシミュレーションに使用するツール。3次元の仮想生産ライン上に、「VPS Manufacturing」で検討した製品の組立手順などのプロセス情報を3次元形状情報とともに取り込むことで、作業員の無駄のない動きや姿勢、生産ラインの流れに応じた最適な人員配置、作業に要する時間などをシミュレーションできるようになる。
さらに、「VPS VridgeR」「VPS GP4」以外のVPSシリーズも性能・操作性を向上させ、処理時間を大幅に削減したという。
販売価格は「VPS VridgeR」が65万円、「VPS GP4」が440万円(共に税別)。国内外での販売を強化し、2016年度末までに売上50億円を目指す。
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