樹脂溶解タイプの「産業用大型3Dプリンタ」を参考展示INTERMOLD 2015

武藤工業は「INTERMOLD 2015(第26回金型加工技術展)」に出展し、樹脂溶解タイプの「産業用大型3Dプリンタ」を参考出品した。

» 2015年04月17日 19時00分 公開
[八木沢篤MONOist]

 武藤工業は「INTERMOLD 2015(第26回金型加工技術展)」(会期:2015年4月15〜18日、会場:東京ビッグサイト)に出展し、樹脂溶解タイプの「産業用大型3Dプリンタ」を参考出品。ブース内でデモンストレーションを行った。

 同製品の本体サイズは1645×1390×2050mmで、重さは約350kg。最大造形サイズは500×500×500mmで、Z軸最小分解能は0.1mmである。

 プリントヘッドは高耐熱ヘッドモジュールと120Wバンドヒーターで実現した新開発のヘッドユニット「タフヘッド」を採用。プリントヘッドの溶融温度は150〜300℃まで設定可能であるため、さまざまな素材にも対応する。「これにより、汎用樹脂から高強度・高耐熱なエンジニアリングプラスチックまで幅広く活用できるようになった」(説明員)という。プリントヘッドは最大2個まで利用でき、いずれかをサポート材の出力などに使用することもできる。

樹脂溶解タイプの「産業用大型3Dプリンタ」 武藤工業が参考出品した樹脂溶解タイプの「産業用大型3Dプリンタ」

 また、造形テーブルも新たに開発。高温特性に優れた高耐力アルミ材を使用した新構造のテーブルと、新開発の1KWシートヒータとの組み合わせにより、反りのない平面性を実現している。「500mm角の最大造形サイズを確保しているので、小ロット生産でも十分に使ってもらえるだろう」(説明員)。

造形エリア造形サンプル 「産業用大型3Dプリンタ」による出力の様子。500mm角の最大造形サイズを確保しているので、小ロット生産でも使える。画像右は造形サンプルである ※画像クリックで拡大表示

 大型3Dプリンタの場合、動作時の振動なども気になるところだが、同製品は内部フレームに鉄骨を使用することで本体の強度を高めている。さらにACサーボモータを採用することで、高トルクかつ高精度を実現しているという。

 販売開始は2015年夏ごろを予定。「現在、製品化に向けて使用できる素材の検証作業や調整、オペ―レーション用ソフトウェアの作り込みなどを進めている」(説明員)。

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