光学機器メーカーのニコンは、ヘルスケア領域で検査・分析関連事業を展開するLSIメディエンスと業務提携を締結した。ニコンの光学・精密制御技術と、LSIメディエンスの医療領域でのリソースを融合し、新機器の開発や市場開拓を推進する。
ニコンとLSIメディエンスは2014年5月2日、健康・医療事業で協業基本契約を締結した。
本契約により、光学機器メーカーのニコンと、ヘルスケア領域で検査・分析関連事業を展開するLSIメディエンスは、両社の技術や知識、経験を融合。健康・医療事業における機器やサービスの開発、新規市場の開拓を推進していく。
第1弾として、臨床現場での利用を想定している小型POCT(Point of Care Testing※)機器の開発を進める。また、がんや感染症、アレルギー、自己免疫疾患など、広範な疾患の診断補助となる高速高感度検査システムの事業化も開始する予定だ。
(※)POCT:診療所、在宅、病院の診察室やベッドサイドなど、診療の現場で即時に行う検査
ニコンは中期経営計画において、健康医療分野の新規事業育成を掲げ、特に「分析・診断」を重点領域に挙げている。アンメットメディカルニーズと呼ばれる未充足の医療ニーズに対し、光学技術や精密制御技術を使った身体に負荷の少ない検査診断システムの開発を行うという。
LSIメディエンスは、医療機関からの臨床検査の受託や、臨床検査用に供される体外診断用医薬品および機器、製薬企業の医薬品開発における各種試験の受託など、ヘルスケア領域における検査・分析分野でさまざまなノウハウを蓄積している。こうしたリソースをニコンの光学技術、精密制御技術と融合し、新たな製品サービスの提供を加速していく狙いだ。
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