テルモは、抗がん剤治療などに用いる閉鎖式薬物移送システム「ケモセーフファイン」を発売した。薬剤師の調製から看護師の投与まで、医療従事者と患者の安全性向上に貢献する。
テルモは2026年7月2日、抗がん剤治療などに用いる閉鎖式薬物移送システム「ケモセーフファイン」を発売したと発表した。薬剤師による安全キャビネット内での抗がん剤調製から、看護師による患者への投与までの一連の工程において、医療従事者と患者の双方の安全性向上に貢献する。
ケモセーフファインは、CSTD(閉鎖式薬物移送システム)と呼ばれる装置であり、抗がん剤などを他の容器へ移送する際に、薬剤の外部への漏出および外部からの汚染の侵入を防止するシステムだ。
同製品は、2017年より販売している「ケモセーフロック」のリニューアル製品となる。流路が閉鎖されるまで外れない構造や、輸液バッグからびん針が抜けにくいアンカー機構、不意な外れで薬剤の飛散と漏出を防止するプロテクト機構を採用した。直観的な操作を可能にするため、接続状態を音や色で確認できる仕様になっている。
さらに、バイアルサイズの違いに対応するラインアップの拡充や、押し込むだけで接続できるシンプルな構造、泡立ちを抑制する設計を採り入れた。使用素材を変更することで薬剤との適合性に配慮したほか、金属フリーのためMRI室への持ち込みも可能だ。従来品と同様の手技やラインアップを踏襲することで、既存の調製手技や投与回路構成を変更することなく使用できるため、現場の運用を変えることなくスムーズに切り替えられる。
抗がん剤は治療の重要な医薬品だが、取り扱い時に薬剤に曝露(ばくろ)すると、医療従事者の健康へ有害な影響を及ぼす可能性がある。そのため、薬剤の漏出や曝露の防止は医療現場における重要な課題の1つとされており、CSTDの使用で曝露リスクの低減を図る取り組みが広がっている。
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