シャープは、ワンセグ放送受信方式を採用し、低消費電力化と小型化を実現した「緊急警報放送受信モジュール」を発表した。従来のフルセグ放送受信方式に比べ、チューナの消費電力が約50分の1と、省エネ性が大幅に向上するという。また、加速度センサーを内蔵したモデルもラインアップ。緊急警報放送の受信に加えて、テレビが地震などで転倒した際に、自動的で電源を切ることもできるという。
シャープは2013年5月27日、地震などの大規模災害が発生した際に、放送局が地域住民の生命・財産を保護することを目的に行う臨時放送向けの「緊急警報放送受信モジュール(DU6J9ZP0146/DU6J9ZP0145)」を発売すると発表した。サンプル価格は3000円(税込み)。同日よりサンプル出荷を開始し、同年7月末に量産を開始する予定である。
従来、緊急警報放送を受信するためには、家電機器などの電源がオンの状態か、待機状態である必要があったため、消費電力が高くなるという問題を抱えていた。これに対し、シャープが新たに開発した両モジュールは、ワンセグ放送受信方式を採用することで、待機時の消費電力を大幅に低減している。例えば、DU6J9ZP0146をテレビに搭載した場合、従来のフルセグ放送受信方式と比較すると、チューナーの消費電力が約50分の1となり、省エネ性が向上するという。
さらに、両モジュールは、ワンセグチューナーとマイコンがワンパッケージ化されており、小型化が図れるとともに、家電機器などへの組み込みも容易に行えるのが特徴である。ちなみに、DU6J9ZP0146は、待機時消費電力10mWを実現する国内向けモデル。一方のDU6J9ZP0145は、加速度センサーを搭載した国内・海外向けのモデルである。緊急警報放送の受信に加え、テレビが地震などで転倒した際、それを検知して、機器の電源を自動的に切ることが可能だ(表1)。
品名 | 緊急警報放送受信モジュール | |
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仕向け地 | 国内 | 国内・海外 |
形名 | DU6J9ZP0146 | DU6J9ZP0145 |
外形サイズ | 8×8×1.2mm | 11×11×1.4mm |
受信帯域幅 | 6MHz | 6/7/8MHz |
受信周波数範囲 | UHF(470〜770MHz) | UHF(470〜862MHz) |
待機時消費電力 | 10mW | 88mW |
加速度センサー | − | 搭載 |
通信方式 | UART | |
電源 | 2系統(3.3V、1.2V) | |
表1 緊急警報放送受信モジュールの仕様 |
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