マテリアルズインフォマティクス最前線

近年、製品ニーズの多様化と激しい国際競争の影響で、国内のメーカーは、素材製造プロセスの高度化と開発期間の短縮が求められていますが、技術者のノウハウに依存したこれまでの手法では対応が難しい状況です。解決策の1つとして、新素材開発の速度と精度を向上させるために、マテリアルズインフォマティクス(MI)とプロセスインフォマティクス(PI)を活用する国内メーカーが増えつつあります。そこで、国内のメーカーが注力するMIやPIなどの最新の取り組みを紹介します。

マテリアルズインフォマティクス最前線

マテリアルズインフォマティクス最前線(4):

本連載ではマテリアルズインフォマティクスに関する最新の取り組みを取り上げる。第4回は、国内化学メーカー向けにマテリアルズインフォマティクスのコンサルティング実績を積み重ねてきたEnthoughtを紹介する。

(2023年12月21日)
マテリアルズインフォマティクス最前線(3):

本連載ではメーカーが注力するマテリアルズインフォマティクスや最新の取り組みを取り上げる。第3回は環境配慮素材「LIMEX」と再生素材「CirculeX」を展開するTBMの取り組みを紹介する。

(2023年10月27日)
マテリアルズインフォマティクス最前線(2):

本連載ではさまざまなメーカーが注力するマテリアルズインフォマティクスや最新の取り組みを採り上げる。第2回では住友ゴムの取り組みを紹介する。

(2023年9月1日)
マテリアルズインフォマティクス最前線(1):

本連載では素材メーカーが注力するマテリアルズインフォマティクスや最新の取り組みを採り上げる。第1回では積水化学工業の取り組みを紹介する

(2023年5月1日)

マテリアルズインフォマティクス新着記事

マテリアルズインフォマティクス:

産業技術総合研究所は、データを秘匿しながらベイズ最適化の計算ができる技術を開発し、アプリに実装した。取得したデータを分割、分散させて保管し、データを復元することなく計算に利用できる。

(2025年1月16日)
マテリアルズインフォマティクス:

東京大学は、先駆的材料研究用大規模データプラットフォーム「ARIM−mdx Data System」を開発した。2023年8月に運用を開始し、産学140以上の機関や企業から900人以上の研究者が利用している。

(2025年1月10日)
マテリアルズインフォマティクス:

積水化学工業は、材料開発におけるマテリアルズインフォマティクスの推進に向け、独自のMIアプリ「RASIN(ラシン)」の正式運用を開始した。

(2024年12月23日)
マテリアルズインフォマティクス:

SBテクノロジーと日本ゼオンは、物性予測AIモデルへの秘密計算技術の適用に向けた実証実験を開始する。TEEによりAI処理を秘匿化し、複数企業間でのデータの安全な連携やAIの予測精度の向上を図る。

(2024年12月18日)
マテリアルズインフォマティクス:

三菱ケミカルグループは、デロイトトーマツグループおよびイスラエルの量子ソフトウェアスタートアップのClassiq Technologiesと連携して、高性能な有機EL材料探索の計算で量子回路を圧縮する実証実験に成功した。

(2024年12月13日)
マテリアルズインフォマティクス:

旭化成は、材料の新規用途探索や製造現場の技術伝承で生成AI(人工知能)の活用を開始した。

(2024年12月10日)
マテリアルズインフォマティクス:

レゾナックは、AIを活用して、有機インターポーザー上で線幅と配線間隔が1.5μmと微細な銅回路を形成できる感光性フィルムを開発した。

(2024年12月5日)
マテリアルズインフォマティクス:

統計数理研究所は、準結晶とその関連物質となる近似結晶に関する大規模基盤データベース「HYPOD-X」を公開した。準結晶研究に関するこれまでのデータを、一元的にデジタル化したものとなる。

(2024年12月2日)
マテリアルズインフォマティクス:

SEMIは、2024年第3四半期の世界シリコンウエハー出荷面積について、32億1400万平方インチと発表した。前期に比べ5.9%増、前年同期比では6.8%増で、成長傾向を維持していると解析している。

(2024年11月27日)
マテリアルズインフォマティクス:

レゾナックは、AI(人工知能)を活用し材料の最適な組成を従来と比べ5分の1の時間で探索できる独自技術を確立した。

(2024年11月15日)
マテリアルズインフォマティクス:

東北大学らは、光起電力材料や量子材料の探索に最適化したAIモデルを開発した。従来の手法よりも最大100万倍の速さで、材料の結晶構造から周波数依存の光学スペクトルを直接出力し、材料の特性を予測できる。

(2024年10月29日)
マテリアルズインフォマティクス:

NECと丸喜産業は、AI(人工知能)により材料開発を加速するマテリアルズインフォマティクスの技術を応用し、再生プラスチックの製造を効率化する実証実験を2024年9月に行った。

(2024年10月25日)
マテリアルズインフォマティクス:

住友化学は、成分分析を介して天然素材の売り手と買い手をつなぐデジタルプラットフォーム「Biondo(ビオンド)」をリリースした。

(2024年7月22日)
マテリアルズインフォマティクス:

日本特殊陶業は、同社で初めてマテリアルズインフォマティクス(MI)の手法を活用し、新たな材料開発フレームワークで高性能かつ量産可能な新規無鉛圧電材料を開発した。

(2024年6月14日)
マテリアルズインフォマティクス:

日立ハイテクと日立製作所は、台湾最大の産業技術研究開発機構である工業技術研究院(以下、ITRI)とともに、ITRIが運営するAI/機械学習プラットフォーム「MACSiMUM」と、日立グループのマテリアルズインフォマティクスソリューションを活用した協創を進めている。

(2024年5月22日)
マテリアルズインフォマティクス:

東京理科大学は、金属錯体の結晶構造の3次元座標から構造的特徴を3次元画像として学習する手法を発案し、深層学習を用いて結晶構造データベースより抽出した約2万件のデータから単分子磁石の発見に成功した。

(2024年3月5日)
マテリアルズインフォマティクス:

Quemixとマイクロ波化学は、マイクロ波加熱装置の設計プロセスにQuemix提供の磁性材料シミュレーションソフトウェア「Quloud-Mag」を活用する共同研究を開始する。

(2024年3月4日)
マテリアルズインフォマティクス:

日立ハイテクは、金属薄膜の材料開発でケミカルズインフォマティクスとマテリアルズインフォマティクスを用いた新手法の検証実験を実施した。従来法と比べて材料選定では9割以上、条件探索では約8割の工程を削減できる。

(2024年2月28日)
マテリアルズインフォマティクス:

栗田工業は、Fracta Leapらとマテリアルズインフォマティクスを活用した低環境負荷防食剤の開発を開始した。従来の人手による材料探索法の1万倍の範囲を高速で探索できる。

(2024年2月20日)
マテリアルズインフォマティクス:

東京大学は、日本ペイント・インダストリアルコーティングスとの共同研究により、スーパーコンピュータを活用した新規塗材探索手法の開発に成功した。実用的な塗材開発の高速化に役立つことが期待される。

(2024年1月26日)
マテリアルズインフォマティクス:

アイデミーは、材料開発プラットフォーム「Lab Bank」にAIを使った物性予測機能を新たに搭載し、2024年1月中旬にリリースする。実験のトライアル回数を削減することで、研究現場の生産性向上やDX促進に寄与する。

(2024年1月15日)
マテリアルズインフォマティクス:

レゾナックは、ディープラーニング技術を用いたAIと膨大な蓄積データを用いるケモインフォマティクスアプリを独自開発し、運用を開始した。

(2023年12月22日)
マテリアルズインフォマティクス:

旭化成は、東京都内とオンラインで説明会を開き、マテリアルズインフォマティクス(MI)の導入やデジタル人材の育成など、DXに関する同社の取り組みを紹介した。

(2023年12月14日)
マテリアルズインフォマティクス:

本稿では「ITmedia Virtual EXPO 2023秋」で、積水化学工業 R&Dセンター 情報科学推進センター長で京都工芸繊維大学 特任教授の日下康成氏が「社会変化の中でのマテリアルズインフォマティクス(MI)の導入と活用」をテーマに行った講演の内容を紹介する。

(2023年11月29日)
マテリアルズインフォマティクス:

横浜ゴムは、タイヤの耐久性に関わるタイヤ内のゴムとスチールコードの接着部で劣化が起こる仕組みを解明した。接着老化が起こりにくい材料配合や新素材の開発を進め、タイヤの耐久性向上に活用する。

(2023年11月22日)